ソフトバンク・テクノロジー(SBT、新宿区)は2月5日、既存のサーバー環境を「Microsoft Azure」に移行するサービス「Cloud Migration Suite」を発表した。SBTがこれまでのAzure移行支援で得たノウハウをもとに、移行時に必要なクラウド設計、構築を標準化。ライセンスや監視サービスなどを一括したオールインワンパッケージとして2019年4月から提供するという。
対象顧客は2019年7月にサポート終了(EOS:End Of Support)を迎える「Microsoft SQL Server 2008/2008 R2」および2020年1月にEOSを迎える「Windows Server 2008/2008 R2」の利用ユーザー。最低限の作業で、セキュリティを考慮した短時間かつ低コストでのクラウド移行ができるとしている。
IDC Japanの「国内サーバーオペレーティングシステム市場予測」によると、国内企業の9割がOSのアップグレードなどのEOS対策を検討しているという。
一方、2019年は変更する元号や消費税への対策、オリンピックに向けたセキュリティ強化など、複数の大きなイベントへの対応が必要。IT部門のリソース不足が予測されるという。サーバーOSをAzureへ移行する場合はマイクロソフトから3年間の無償延長サポートが提供されるため、Azureへの移行がおすすめになるとしている。
移行すると3年間サポートが延長されるという(出典:SBT)
Cloud Migration Suiteは、クラウドの利活用を促進するSBTのサービス「clouXion」シリーズの新たなラインアップとして提供する。
環境を移行する「移行サービス」としては、移行ツールを活用して既存環境をそのままAzureへ移行する「ツール移行サービス」と、OSのアップグレードなど、新たな環境を構築する「新規デプロイサービス」の2種類を用意。
そのほか、監視通報アラートや問い合わせサポート、ポータルサイトなどが活用できる「監視サービス」、マイクロソフトのパートナーが提供できるAzureのライセンスプログラム「Azure CSP(Cloud Solution Provider)」も提供するとしている。
サービス概要 (出典:SBT)
20台のサーバー環境を移行した場合の税別の参考価格は、ツール移行サービスが560万円、新規デプロイサービスが500万円。監視サービスは月額20万円で、Azure CSPの利用料金は従量課金としている。
サービスの流れ(出典:SBT)