TeamViewer、IoTなどブルーカラー向けに拡大へ--ヘルスケアなどにも注力

阿久津良和

2020-02-28 06:30

 リモートアクセスツール「TeamViewer」を提供するチームビューワージャパンは2月26日、ディスプレイを備えていないデバイスの接続と操作を可能にする「TeamViewer IoT」の全機能を最大2つのIoT端末に無償で提供することを発表した。

 同日には、来日したドイツ本社の最高財務責任者(CFO)と最高技術責任者(CTO)を含めたメディアラウンドテーブルを開催。2020年は人材不足が課題となっている地方やヘルスケア、教育、建設・土木、製造業といった分野に注力する。

チームビューワージャパン カントリーマネージャー 西尾則子氏
チームビューワージャパン カントリーマネージャー 西尾則子氏

 日本法人は2018年に設立。カントリーマネージャーの西尾則子氏は「ITは電気や水道のように誰でも使えるインフラにならなければならない。自分自身はITが不得手ながらもTeamViewerは容易に使用できた。次世代インフラになると確信している」と述べ、2020年内には現在の従業員数10人を倍増させる予定を明らかにした。

 リモートアクセスツールとしては老舗に分類されるTeamViewerは、非営利であれば無償版、ビジネス利用の各有償版を提供し続けてきた。全世界で3億2000万のアクティブデバイス数、有償ユーザー数は46万人を数える(日本は1万6000人)。2019年にはフランクフルト証券取引所に株式を上場し、欧州最大のテクノロジー企業の新規株式公開(IPO)に位置付けられるなど、存在感を増している。

 TeamViewer IoTのほかに大企業向けに監査証跡などを供える「TeamViewer Tensor」、リアルタイムで拡張現実(AR)が可能な「TeamViewer Pilot」、テレワークなどの用途に用いる「TeamViewer Remote Access」、TeamViewerを活用するデバイスや利用状況などを一元管理するツール「TeamViewer Remote Management」、ミーティングやコラボレーション用の「TeamViewer blizz」と多岐にわたる。

TeamViewer CTO Mike Eissele氏
TeamViewer CTO Mike Eissele氏

 CTOのMike Eissele(マイク・アイゼレ)氏は「すべての企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に舵(かじ)を切るのは難しい。TeamViewerであればDX化のファーストステップとして容易に導入し、素早い投資対効果を見込める」とアピールした。

 TeamViewerはOSにインストールせずに実行可能なクイックサポートや、TeamViewer IDを用いてホストに接続し、リモートおよびローカル間はRSA公開鍵/秘密鍵交換、AES(256ビット)によるセッション暗号化でセキュリティを担保してきた。世界80カ所以上にホストやルーターを設置し、米国や欧州は当然だが、日本国内にもデータセンター内にホストを据え付けることで、自動負荷分散と冗長性を備える。

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