東京都主税局は4月1日、納税者からの都税に関する相談や問い合わせに24時間体制で自動応対するAI(人工知能)チャットボットサービスを開始した。
AIチャットボットサービスの画面(出典:富士通)
同サービスには、富士通の「Customer Engagement Solution CHORDSHIP powered by Zinrai」(CHORDSHIP)が活用されている。CHORDSHIPは、適切な会話を導くトークスクリプト機能と、機械学習型の類義語辞書と連動した自然文解析機能を備えたハイブリット型AIを採用しており、少ないFAQデータでも、税分野特有の専門用語や言葉の揺らぎを踏まえて、会話の意図を的確にとらえた正答率の高いサービスを提供できる。
システム構成図(出典:富士通)
同サービスのシステムは、CHORDSHIPに搭載されたAI技術と東京都主税局が有する既存のFAQデータで構成されている。ハイブリット型のAIにより、ディープラーニング型のチャットボットのように、膨大な教師データを事前に学習する必要がなく、チューニング前の時点で高い正答率を実現できる。
さらに質問カテゴリーの絞り込みや回数の多い質問をリコメンドする機能などを搭載しており、適切な質問へと会話を誘導することで、AIチャットボットが利用者の質問意図をより的確に理解し回答する。またトークスクリプトや、辞書・FAQを容易にメンテナンスできる機能を備えており、管理者が負荷なくチューニングが行える。