macOS上でWindowsを稼働させられる仮想化ソフトウェアの最新版「Parallels Desktop 16 for Mac」(PD16)が8月11日にグローバルでリリースされた。次期OS「macOS Big Sur」の外観にあわせてデザインされているという。
Big Surの仮想マシンで実行する、3D機能を搭載するMetalアプリケーションをサポートする。Windowsに搭載される、音声や映像を処理するコンポーネント「DirectX 11」やWindowsやLinuxで活用されるCGライブラリ「OpenGL」のグラフィックが最大で20%高速化したという。
Windowsをトラベルモードで運用することでバッテリーの持続時間を最大10%延長可能と説明。仮想マシンは、シャットダウン時に使用されていないディスク領域を自動的に再利用するように設定できる。Windowsアプリケーションでトラックパッドのマルチタッチジェスチャーを使用できるようにもなっている。
開発者やテスターなどを対象にしたプロエディションでは、仮想マシンに最大で32の仮想CPUと128GBの仮想メモリーに割り当てられるようになっている。また、統合開発環境「Visual Studio」と統合することでOSをまたがってアプリケーションをテストできるようにもなっているという。
加えて、Parallels Desktopの仮想マシンで「Hyper-V」ベースの仮想マシンを実行してテスト可能。既存の仮想マシンのスナップショットから新しい仮想マシンを作成できる。リンクされた複製は、両方の仮想マシンで同じディスクセクターを再利用するため、親の仮想マシンが使用するディスク領域の占有を少なくできると説明している。
プロエディションのユーザーは、多くのディスク容量を占有する仮想マシンを多数保持する傾向にあると説明。アーカイブされた仮想マシンの構成を管理する機能で、Parallels Desktopのコントロールセンターからインプレースでアーカイブが可能になったとしている。
職場での利用を想定した、最上位版ビジネスエディションでは、事前にインストールされたアプリケーションを使用して仮想マシンを構成して、アップロードやホスティングが可能という。Macデバイスで安全に仮想マシンをダウンロードして実行できるとメリットを解説している。
サブスクリプションと買い切り(永続ライセンス)の2形態で利用できる。オンライン購入でのスタンダードエディションの価格は新規サブスクリプションが年8345円、永続ライセンスが9818円。前版からのスタンダードエディションへのアップグレードは5204円。
オンライン購入でのプロエディションの価格は、新規サブスクリプションが年8345円、前版からのアップグレードが年5204円。オンライン購入でのビジネスエディションはサブスクリプションで年9818円。