いつからか「PowerPoint」の代わりに、「Google スライド」を活用する機会が増えた。「Google ドキュメント」や「Google スプレッドシート」をはじめとする、「Google ドライブ」配下にあるサービスと同様、Google スライドなら複数人で共有できて、同時に作業できるメリットがあるからだ。
そんなGoogle スライドの魅力は「シェアできる」という要素だけではない。本サービスを深く知ってほしいと願う“Google スライド愛用者”として、ここではさまざまなティップスを取り上げていきたい。本連載では業務効率化・合理化に役立つGoogle スライド便利技を3つずつ4回にわたって紹介する。今回はその第1回目で、PCで使う場合を想定。
1.他ユーザーとファイル共有し、資料作成スピードを上げる
複数人で手分けしてスライド資料を作るとき、Google スライドは大いに役立つ。「◯ページ目は誰々が担当」「タイトルを入れるのは誰々がやる」など、各人の作業を具体化して振り分けて同時に作業すると、スピード感をもって完成させられるだろう。
Google スライドを共有する方法は簡単だ。スライドに名前を付けた後、「ファイル」→「共有」または画面右上の「共有」をクリック。するとポップアップ画面が表示され、「ユーザーやグループと共有」下に共有したい相手のメールアドレスを追加する欄を確認できる。
ここにメールアドレスを入力して「送信」をクリックすると、共有したい相手のもとへファイルのリンクが届く。相手がメールからリンクを踏むと、スライドを確認・編集できるようになる。
別の方法もある。「共有」→ポップアップ画面下部の「リンクを取得」から「リンクを知っている全員」をクリックし、次ページで編集権限を付与するよう設定し、「リンクをコピー」→「完了」とすればリンクを共有できる。
使いやすい方法を選んでGoogle スライドをチームに共有し、スライド作成の効率化を図ってほしい。
2.PDFへワンクリックで変換し、送付作業を時短化する
Google スライドをPDFの状態で確認してもらいたいとき、PDF化→ダウンロード→メール添付、あるいはストレージなどにアップ→確認者にファイルのURLを伝える……といった面倒なプロセスを踏まずに、PDFを送付可能だ。
「ファイル」→「メール」→「このファイルをメールで送信」をクリックしよう。送信先となるメールアドレスを入力した後、必要な場合は件名とメッセージを入力する。あえて言うまでもないが、一言添える方が親切で丁寧であることは間違いない。
ファイルの送付形式はデフォルトで「PDF」となっている。形式を確認した後、「送信」をクリックすれば、送付完了となる。
受け取り手のメールには、本文に「〜さんが次のプレゼンテーションを添付しました:」と記載されている(「〜」の部分には送り手のメールアドレスが入る)。メール下部を確認すると、PDFファイルが添付されているはずだ。
3.Google スライドとPowerPointを行き来して、効率良く編集する
Google スライドで作った資料をPowerPointとして展開したい。そんなときもあるだろう。
例えば、Google スライドでの作業に慣れていない、Google スライドではなく普段はPowerPointを使っている……そんな相手と資料を共同作成するときに押さえておきたい方法がある。
「ファイル」→「ダウンロード」→「Microsoft PowerPoint(.pptx)」をクリックするだけでOKだ。この形式でダウンロードすれば、PowerPointユーザーも戸惑うことなくファイルを編集できるだろう。
PowerPointで作業したファイルは「ファイル」→「スライドをインポート」から、Google スライドにアップすることが可能。PowerPointで編集されたスライドをGoogle スライド上で再び編集できる、というわけだ。
メンバーのうち誰かが、Google スライドではなくPowerPointを使いたい、というときにも問題なく対応できることを覚えておきたい。
第2回に続く。