出張/経費管理クラウドを提供するコンカーは5月31日、総合商社の兼松がグループ間接費管理基盤に「SAP Concur」のソリューションを採用したと発表した。今回の導入は5月、グループ会社(兼松食品、新東亜交易)の従業員を含む約1100人を対象に実施した。
兼松では、経営効率の向上に向けて業務スリム化プロジェクトを推進しており、経費精算/管理クラウド「Concur Expense」をはじめとするSAP Concurのソリューションを採用した。紙での回覧や押印を必要としていた従来の業務フローを見直し、デジタルで完結させることにより、間接業務の省力化やテレワーク環境の整備、経費データの活用による運用改善/ガバナンス強化などを目指している。加えて、関係会社に同時展開することで業務の標準化を図る。
そのほか、規程違反の目視チェックと監査代行をする「Auditサービス」、顧客の要望に合った分析レポートを作成する「レポーティングサービス」、専門の担当者がシステムの継続運用支援と改善提案を行う「サービス・アドミニストレーション」といったアウトソーシングサービスを併せて利用することで、経費精算業務の可視化と効率化を進める。
兼松は今回の導入により、経費精算業務時間の9割削減を見込んでいる。また、法人カード連携と改正電子帳簿保存法を組み合わせて運用することで、領収書や経費申請書などのペーパーレス化を進め、年間約10万枚の紙の削減を予想している。加えて、従来は目視で行っていた60項目以上の確認をConcur Expenseなどによる自動制御に置き換えることで、承認ステップを大幅に簡素化する。