KDDIで7月2~4日に発生した大規模な通信障害は、全体で3091万人以上に影響が及んだ。同社が28日に総務省へ提出し、同省が公開した被害概要で明らかになった。
それによると、通信障害は7月2日午前1時35分から4日午後3時までの61時間25分に渡り、全国で音声通話とデータ通信が利用しづらくなったとする。影響を受けたユーザーがKDDIで3043万人以上(音声2278万人、データ通信765万人以上)、グループ企業の沖縄セルラー電話が48万人以上(音声38万人、データ通信10万人以上)としている。
通信障害は、KDDIの全国中継網に関係するルーターのメンテナンス作業で経路設定を誤ったことが発端だった。このルーターで処理する通信が断絶。通信の再開後、断絶中に滞っていた端末の位置登録要求信号の処理が大量に発生し、設備での処理が追い付かず一部の音声交換機が輻輳状態に陥り、KDDIと沖縄セルラー電話の全国通信網にこの輻輳が連鎖的に波及して大規模障害に至ったとしている。