静岡銀行は、Snowflakeおよびブレインパッドと連携し、営業活動の高度化・効率化を目的とした生成AIチャットボットの開発に着手したと発表した。回答精度を向上すべくプロンプト開発を進め、実運用を見据えたシステム開発や行員への展開、周辺業務への拡張を検討していく。
開発する生成AIチャットボットは、過去の営業活動情報などを学習し、顧客の状況に応じた最適な商品やサービスの提案を支援する。具体的には、静岡銀行の新営業支援システム「S-CRM」に蓄積された活動情報や顧客情報などを活用し、顧客との関係強化につながる提案をサポートする。
生成AIチャットボットの利用イメージ
同行では、顧客データを含む情報を扱うため、インターネット環境から切り離した閉域環境内で生成AIを構築できるよう、Snowflakeの生成AIサービス「Snowflake Cortex」を採用した。また、既にデータ分析・活用プラットフォーム「S-hare」でSnowflakeの機能を活用しており、今回の生成AIチャットボット開発を通じて、データ保存から抽出、生成AI活用までを一貫して同一サービスで行う。これにより、シンプルかつセキュアなシステム設計を目指す。
静岡銀行は、第1次中期経営計画において、デジタル技術やデータの活用による高付加価値営業の実践、経営・営業管理の高度化・迅速化に取り組んでいる。この際、顧客の多様なニーズに迅速に対応するためには、豊富な知識やスキルが必要となるが、経験の乏しい若手行員は事前準備に多くの時間を費やすなど、業務効率の向上が課題となっていた。
今後は静岡銀行、ブレインパッド、りそな銀行で構築した「機械学習モデル」なども、生成AIチャットボットの開発に連携させていくという。