企画広告
提供:ASUSTeK Computer Inc.

AIガバナンスは「最初のトークン」の前から始まる――ASUSが説く次世代AI基盤の理想像

ZDNET Japan Ad Special

2026-10-01 11:00

エージェンティックAIの到来を背景に、AIの開発から運用までを一貫して担う「AIファクトリー」という考え方に注目が集まっている。生成AIを事業の中核に据えようとする企業にとって、その基盤をどう設計するかは避けて通れないテーマだ。だが、その真価を引き出せるかどうかは、最新GPUの性能だけでは決まらない。コンピューティングから電力・冷却、そして稼働後の運用までを、いかに一貫した“ガバナンス”のもとに設計するかが問われている。しかも、その統制は最初のトークンが生成される前から始まる――。本記事では、2026年9月に韓国・ソウルで開催されたASUSの技術イベント「ASUS AI Tech 2026」での発表をもとに、NVIDIAとの緊密な連携を軸としたASUSが示す次世代AI基盤の要件と、日本企業への価値を追う。
ASUS AI Tech 2026 人物集合写真

AIインフラに潜む、4つの見えない壁

 AIインフラが大きな転換点を迎えるなか、2026年9月、韓国・ソウルでASUSの技術イベント「ASUS AI Tech 2026」が開催された。同イベントには、NVIDIAをはじめ、Aleria(アレリア)、AMD、Crusoe(クルーソー)、Foxlink(フォックスリンク)、IBM、Intel、Samsung(サムスン)、シュナイダーエレクトリック、Western Digital(WD)といったエコシステムパートナーが集結し、次世代のAIインフラを支える要素技術から、それらを束ねる新たなガバナンスのあり方までが議論された。

 同イベントにおいて議論の中心にあったのが、「AIファクトリー」という考え方だ。AIファクトリーとは、NVIDIAが提唱する概念で、データの取り込みから学習・推論までAIのライフサイクル全体を担うために専用設計されたコンピューティングインフラを指す。汎用的なデータセンターとは異なり、AIワークロードに最適化され、“知能”をトークンとして生み出すことに特化している点が特徴だ。

 だが、その実現に踏み出そうとする日本企業の多くが、「PoC(概念実証)は成功したのに、本番導入へ進めない」という、いわゆる“PoC止まり”に苦慮している。

 その背景には、AI時代のITインフラが抱える構造的な難しさがある。企業がインフラ面で直面する課題は、次の4つに整理できる。

①調達・運用コストの予見性の低さ

AI処理に適したGPUは供給状況や為替の影響で価格が変動しやすく、高負荷で激しく発熱するため電力・冷却コストも読みにくい。

②構成の複雑さ

 サーバーやストレージを数だけそろえても足りず、GPU前提の低遅延ネットワークや高速ストレージを組み合わせ、AIワークロードに最適化しなければならない。

③導入後の可用性・拡張性への不安

 AIモデルは今後さらに大規模化していく。増え続けるデータや推論負荷に自社のインフラがどこまで耐えられるのか、また将来どこまで拡張できるのかを、導入時点で見通すのは難しい。

④セキュリティとコンプライアンス

 AI活用が広がるほど、機密データの取り扱いやデータガバナンスの強化が求められる。社外に出せないデータを扱う場合は、オンプレミスインフラの活用が現実的な選択肢となる。

 これらは個別の技術課題であると同時に、AIファクトリー全体をどう設計し、稼働後にどう統制し続けるかという、より大きな問いへとつながっている。かつてAIといえば、ChatGPTをはじめとする対話型AIが中心だったが、いまAIは自ら計画し、推論し、タスクを実行するエージェンティックAIへと進化しつつある。その先に見えるのは、人手の介入を徐々に必要としない自律型のAIファクトリーだ。ワークロードが根本から変わる以上、それを支えるインフラもまた、作り変えられなければならない。 

AIファクトリーの真価を分ける「ガバナンス」

 変わらなければならないのは、性能だけではない。自律的に動くAIを大規模に、かつ安全に運用し続けるには、個々の機器の性能を超えて、設計から導入、運用までを一貫した考え方で律する必要がある。ここでASUSが示すのが、AI基盤の議論を単なる演算性能の比べ合いから「ガバナンス」の領域へと広げる視点だ。企業が本当に必要とするAIファクトリーとは、性能面では確かな処理能力を発揮できるよう設計され、構成面では変化に対応でき、運用面では大規模化に耐えうる統制を備えたものでなければならない。

 ASUSはこの考え方を「パフォーマンスを追求して設計し、変化に対応できるよう構築し、大規模運用に耐えうるガバナンスを備える」という一貫した思想として掲げている。

 注目すべきは、ガバナンスの対象範囲だ。従来、AIガバナンスといえばモデルやデータの話に閉じがちだった。だがASUSは、インフラの設計・導入・運用そのものを統制の枠組みに含めている。ガバナンスとは運用後の管理ではなく、AIファクトリーを設計する最初の一歩から始まるものだと捉えているのだ。

基盤構築から導入設計、運用統制までAIファクトリーを支える3つの柱

 では、この「ガバナンス」を、ASUSは具体的にどう形にしているのか。その答えの土台となるのが、「NVIDIA DSX」だ。

 NVIDIA DSXは、AIファクトリーの設計から運用までを一つに束ねるプラットフォームである。従来、データセンターの構築は、サーバーやネットワーク、電力、冷却といった要素を個別に設計し、実際に組み上げてから問題を洗い出す、という進め方が一般的だった。NVIDIA DSXはこの流れを大きく変える。演算・ネットワーク・ストレージ・電力・冷却までを一つの統合された環境で捉え、設計・シミュレーション・検証・運用を連続したプロセスとして扱う。ASUSは、NVIDIAとの長年の協業で培った知見をもとに、このNVIDIA DSXを土台として自社の技術とサービスを重ね、設計から運用・統制までを一貫して提供する。

 その具体的な取り組みは、大きく次の3つに整理できる。

①コンピューティング基盤の確立

 まず欠かせないのが、AIファクトリーの演算を担うコンピューティング基盤だ。ASUSは、NVIDIAが進化させ続けるフルスタックのアクセラレーテッド・コンピューティング(AIを高速処理する技術基盤)を、コンピューティング、ネットワーク、ストレージにまたがる、拡張可能で本番運用に耐えるインフラへと落とし込んでいる。ラックスケールでのトークン生成から、エンタープライズ、エージェンティックAI、エッジAIまで、その対象範囲は幅広い。

 演算基盤の中核を担うのが、NVIDIA Vera Rubin NVL72を搭載したラックスケール製品「ASUS AI POD(XA VR721-E3)」であり、エンタープライズやエッジ向けにはNVIDIA RTX PRO Blackwell Server Editionを搭載した「ESC8000-E12P」などがある。重要なのは、これらがNVIDIA DSXのリファレンスデザインに準拠して設計されている点だ。単体の製品として高い性能を備えるだけでなく、NVIDIA DSXという共通の枠組みに沿うことで、後述する設計段階でのシミュレーションや、運用段階でのガバナンスと地続きにつながる。

②導入前に"確実性"を設計に組み込む

 AIファクトリーの実力は、演算性能だけでなく、インフラ全体をどう設計・導入するかで決まる。ここで中心的な役割を果たすのが、NVIDIA DSXのシミュレーション基盤「NVIDIA DSX Sim Blueprint」だ。

 ASUSは、自社のシステムエンジニアリングとNVIDIA DSX Sim Blueprintを組み合わせ、物理的な構築に先立って、AIファクトリー全体をデジタル空間に再現している。演算やネットワーク、ストレージだけでなく、電源や冷却、設備までを一つのデジタルツイン(現実を忠実に写したデジタルの複製)として構築し、シミュレーションによって設計を検証・最適化するのだ。

 たとえば冷却の面では、ASUSのラックスケール基盤と、冷却パートナーの機器モデルをデジタルツイン上で接続し、水温や水流、水圧、冷却分配ユニット(CDU)の配置、配管設計、ラックごとの発熱量までを、機器を設置する前に評価できる。従来であれば実際に組み上げてからでないと分からなかった問題を、着工前に洗い出せるということだ。この作り込みには、シュナイダーエレクトリック、AVEVA(アヴィバ)、IBMといったエコシステムパートナーの知見も生かされている。

 検証を経た構成は、そのまま導入・管理のソフトウェアを通じて実運用へと引き継がれる。狙いは、制約の早期発見と構成の最適化による導入リスクの低減、そして初回トークン生成までの時間(Time to First Token)や収益化までの時間の短縮だ。試作はできても本番に進めないという“PoC止まり”の課題に対して、これは設計段階から確実性を積み上げていく、という明快な回答になっている。

③自律化が進むAIにガバナンスを適用する

 ガバナンスはインフラが動き出した時点で終わるものではない。エージェンティックAIやフィジカルAIが、より多くの企業データやモデル、業務システムと連携するようになる中、ASUSは、AIモデルやツールを動かすための基盤ソフトウェア群「AI Software Stack」、導入してすぐに使える設定済みのAIアプリケーション群「Turnkey AI Applications」、そして統合運用基盤である「ASUS AI OS」を通じて、インフラ管理をAIオペレーションの領域にまで広げている。ASUSはこれを、インフラを統合管理する「ASUS Control Center(ACC)」や、導入・構築を担う「ASUS Infrastructure Deployment Center(AIDC)」といった基盤で支えている。

 とりわけ中核を担うのが、統合運用基盤のASUS AI OSだ。単なる管理ポータルではなく、クロスプラットフォームで可視性・ポリシー管理・アクセス制御・検証を束ねる“運用ハーネス”として位置づけられている。これにより、企業は、AIの自律性を高めながらも、ガバナンスとセキュリティを損なう心配なく運用できる。

 ASUSとNVIDIAの連携は、単一の製品にとどまらない。演算基盤から、データを束ねるネットワーク、大量のデータを支えるストレージ、インフラ処理を担うプロセッサ、そして設計・運用を貫くソフトウェアまで、AIファクトリーを構成するすべてのレイヤーにNVIDIAの技術が組み込まれている。ASUSはこれらを個別に寄せ集めるのではなく、NVIDIAのリファレンスデザインに準拠した一体の構成として設計・検証し、ラック単位で提供する。個々の製品ではなく、演算からソフトウェアまでを貫く一貫した設計――。それが、両社が築くインフラソリューションの姿だ。

最小のエネルギーで最大の価値を――ASUSが挑む4つの技術投資

 では、次世代AIに向けたインフラを、どう作ればよいのか。単により大きく、より高速なデータセンターを作ることではなく、真に価値のあるトークンを1つ生成するのに、実際どれだけのコストがかかっているのかをまずは確認する必要がある。

 トークン1つあたりのコストをいかに下げるか――。この視点こそ、ASUSの技術開発を貫く指針だ。同社はそれを、次の4つの技術方向性として具体化している。

①Thermal(熱設計)

 AIアクセラレーターの性能向上に伴い電力密度は急上昇しており、本当のボトルネックは「発熱を排出できるか」ではなく「チップが常にピーク性能を維持できるか」に移りつつある。100%分のコストを払っても放熱の限界で70%しか出せなければ、それは実質的な資本と計算能力の損失に他ならない。ASUSでは、チップ単体で最大3kWの放熱を担う「Microchannel Cold Plate」、空冷の電力密度の限界を突破する「Fanless Server」、電力を大量に消費するチラー(冷却水を冷やす装置)を必要とせず、PUE(電力使用効率の指標)を大きく引き下げる「High-Temperature Cooling」などで、ピーク性能の持続を目指している。しかも次世代チップへの移行時にデータセンターを一から作り直す必要はなく、アーキテクチャを引き継ぎながら柔軟に拡張できる。

②Connectivity(接続性)

 ASUSは、長年蓄積してきた設計の知見を“予測型バーチャルラボ”と呼ぶシミュレーション環境に集約している。これにより、実際に機器を組む前から、どこにどれだけ余裕(設計マージン)を持たせるべきかを高い精度で見通せる。複数のプラットフォームが混在する複雑な構成でも、作り直しなしに一度で仕上げる「一発成功(first-pass success)」を目指せるという。高速な配線で起きがちな信号の乱れや混線、製造上のばらつきを、設計・構造の段階であらかじめ抑え込む狙いだ。

②Power(電力)

 次のAI時代に、GPUに代わって最大のボトルネックとなりかねないのが電力だ。しかも電力は、データセンターに届いた後も、電圧を変換するたびに一部が熱となって失われる。そこでASUSは電力供給アーキテクチャ全体を見直し、600kW〜1MWクラスの「800V HVDC Sidecar」を開発した。電源系統は、1台の予備を持つN+1や、系統をまるごと二重化するN+Nなどの冗長構成に対応。停電時に電力を供給するバックアップ電池「BBU」もオプションで選べる。さらに次世代の「Solid-State Transformer(SST)」の導入研究や、48Vアーキテクチャの採用から、変換ロスの少ない次世代材料GaN(窒化ガリウム)を用いた電力変換まで多層的な改善を進め、電力変換効率の大幅な向上を目指している。

②Automation(自動化)

 ASUSは、ラック単位でまとめて組み上げる高度な自動生産(L10・L11レベル)を導入し、生産能力の向上と、98%を超える歩留まりを目指している。ここで重視しているのは「速く作る」ことだけではない。数量の大小にかかわらず、同じ品質と納期で届けられる「予測可能性」だ。顧客が安心して計画し、拡張し、導入できるよう後押ししている。

 この4つの根底にあるのが、ASUS独自の効率指標「Useful Tokens ÷(Power + Capital + Time)」だ。つまり、かけたコスト(電力・投資・時間)あたり、どれだけ価値あるトークンを生み出せるかを示す考え方である。Thermalは性能を、Connectivityは遊休GPUの活用を高めて成果(式でいう分子)を増やし、Powerは電力を、Automationはコストと時間(式でいう分母)を抑える。

 目指すべきは、「生み出すすべてのトークンを、そのコストに見合う価値あるものにする」ことだ。つまりはこれからのデータセンター競争の本質は、どれだけ多くのGPUを持つかではなく、最小のエネルギーで最も価値あるトークンをどれだけ生み出せるかにあるといえよう。

世界の大規模AIインフラを支える実績

 ASUSとNVIDIAの連携は、構想にとどまるものではない。すでに世界各地で、国家規模のAIインフラとして稼働し、成果を上げている。

 その代表例が、台湾の国立高性能コンピューティングセンター(NCHC)とASUSが構築したAIスーパーコンピュータ「Nano4」だ。NVIDIA HGX H200クラスタと最新のNVIDIA GB200 NVL72を並行して展開するデュアルコンピューティング構成を採用し、次世代GPUがもたらす極めて高い発熱を、ASUSのダイレクト液冷(DLC)技術で抑え込んだ。これにより、演算性能は81.55 PFLOPSに達し、スーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」で世界29位を獲得。このDLC技術をゼロから作り込むことで、電力使用効率を示すPUEを1.18という高水準にまで抑えている。さらに、ASUSインフラストラクチャ導入センター(AIDC)を活用して構築期間を3週間からわずか3日へと短縮した。前段で述べた「Thermal(熱設計)」や導入の確実性への投資が、国家規模の施設で成果として結実した好例といえる。

 もう一つの事例が、ベトナムのFPTが構築した「FPT AI Factory」である。FPTとNVIDIAが主導するこのプロジェクトには、NVIDIA HGX H100 GPUと第5世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを搭載したASUSのサーバー「ESC N8-E11」が導入され、大規模言語モデルの学習や生成AIといった要求の厳しいワークロードを支えている。注目すべきは、この取り組みが、ベトナムだけでなく日本の医療・金融・運輸といった産業のAI活用をも支援し、国家や地域が自らのAI基盤を持つ「ソブリンAI(主権AI)」の強化を目的としている点だ。ASUSが、アジアの各国・各地域のAI基盤づくりを担うパートナーであることを示している。

ビジネス変革の伴走者として、日本企業のAI活用を後押し

 ASUSでは、NVIDIAとの緊密な連携で培った設計・導入・運用のノウハウを生かし、企業がAIを迅速に実装し、実際の業務価値へと結び付けるための支援を進めている。単なるハードウェアベンダーではなく、NVIDIA DSXを土台としたシステムアーキテクチャの設計から導入、運用・保守までを包括的に支援することで、多くの日本企業が陥っている“PoC止まり”の課題を解決できる。こうした包括的な支援を通じて、顧客との長期的なパートナーシップの構築を目指す姿勢は、信頼性や継続的な協力関係を重んじる日本企業のニーズにも合致するだろう。

 さらに、サービスの日本ローカライズも重視している。日本語によるサポート体制や明確なSLA(Service Level Agreement)を提供することで、日本企業が技術パートナーを選ぶ際に重視する要件に応えている。

 ASUSが見据えるのは、単なる技術提供企業にとどまらない未来だ。「ASUS AI Tech 2026」で示されたこうした構想を、NVIDIAをはじめとするパートナーとともに一つずつ形にし、AIエコシステムを支える中核的な存在として企業のAI活用を継続的に支援しながら、AIを事業変革の真のエンジンへと押し上げていく。その基盤づくりのパートナーとして、ASUSの取り組みはすでに動き出している。

ASUS AI Tech 2026特設ページ(英語)
提供      :ASUSTeK Computer Inc. 企画/制作   :株式会社4X メディア&データ本部 営業部 掲載内容有効期限:2026年12月31日

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]