キーウェアソリューションズは3月3日、NECと協業して新たにIPテレフォニーソリューション事業に参入すると発表した。
キーウェアは、NECのIT・ネットワーク統合ソリューション「UNIVERGE」(ユニバージュ)と連携した独自のソリューションの開発や販売を行う。UNIVERGEとは、「Universal」(普遍的・世界的)と「Convergence」(集中・統合)を組み合わせたNECの造語だ。音声やデータ通信とコンピュータシステムを統合することにより、企業の生産性の向上や効率化、新たな価値の創造などを可能とする各種サーバやスイッチなどネットワークコア製品を使ったソリューション群を指す。
![]() 3月3日に開設された「キーウェアUNIVERGE新宿ソリューションセンター」。「NECブロードバンドソリューションセンター」とWeb会議ソリューションのデモを行った |
こうした展開を進めるために、キーウェアはUNIVERGEの製品群を活用したソリューションの開発からプロモーションまでを行うセールスパートナーおよびアプリケーションパートナーとなった。さらに、「キーウェアUNIVERGE新宿ソリューションセンター」を3月3日に開設し、東京と大阪にあるNECのオフィス兼ショールーム「NECブロードバンドソリューションセンター」と連携しながら各種ソリューションの実演などを行う。
![]() 社内でも社外でも無線LANデュアル端末「FOMA N901iL」1台で対応できる |
キーウェアが提供するソリューションは、無線LANデュアル端末のFOMA N901iLを利用した「FOMA連携ソリューション」や、NECのSIPサーバであるUNIVERGE SV7000とグループウェアのLotus Notesを連携させていつでもどこでもオフィスと同じ作業環境を提供する「Lotus Notes/Domino連携ソリューション」、インターネット/イントラネットでリアルタイムに映像を共有しながら会議ができる「Web会議ソリューション」だ。このほか、開発中のソリューションとして、キーウェアの独自開発製品であるネットワーク管理・監視システム「OpenMonitor-R」との連携、ERPのSAP製品群との連携などがある。
キーウェアの代表取締役社長である八反田 博氏は「総務省が2010年にアナログ電話網をすべてIP化する方針を掲げるなど、通信や放送のIP化やネットワーク化が本格的になりつつある。そうした世の中では同一のIPネットワーク上で音声や画像、データを統合的に処理することがあたりまえになり、モバイル環境での利用も加速するだろう」と、IPテレフォニーソリューション事業へ参入する背景を説明した。そのうえで「今後、企業のIPネットワークの再構築や各種ソリューションの連携などの需要拡大が見込まれ、このビジネスチャンスを確実に捉えていきたい」と積極姿勢を示した。
【各ソリューションの主な内容】
「Lotus Notes/Domino連携ソリューション」
- アドレス帳から内線や外線電話発信
- 受信メールの宛先へ内線や外線の発信
- 不在時のボイスメールをメールで受信
- 新着メール件数の音声確認
- メール本文の音声読み上げ
「FOMA連携ソリューション」
- 無線IP電話(内線)とFOMA(外出時)の1台2役で、外出時の内線電話なども自動で転送
- 無線LANとFOMAの自動切り替え
- 在席確認機能付きで、離席時はインスタントメッセージ送信可能
- PCに入っているソフトウェアフォンのハンドセットとしてFOMA端末を利用可能
「Web会議ソリューション」
- 同時接続8人まで(会話を行わずに視聴のみが可能な人数を合わせると20名まで)の会議が可能
- MPEG4による音声・映像通信
- ホワイトボード機能
- イメージファイルの共有