経営にもたらす価値を訴求するITへ--日本オラクル - (page 3)

インタビュー:西田隆一(編集部)
文:岩崎史絵、写真:津島隆雄

2005-04-12 10:00

ユビキタス時代におけるITの役割は?

--企業を取り巻くIT環境、経営環境も刻々と変化する中で、次世代のモデルを描くことが必要なわけですね。

 そのとおりです。例えばRFIDやEdyを考えてみてください。これらによって、情報発信の起点が食物の生産地や個人になっています。また、ユビキタス社会という名の下で、情報家電や携帯電話など、街中いたるところから情報が取れるようになっています。こうした動きがエンタープライズシステムにまでつながることも、当然考えられますね。ビジネスエリアが増えるということはデータの量が増えるということで、そこがOracle DBの出番になります。また、情報漏えいなどセキュリティの観点も絡めて、ユビキタスにおけるエンタープライズシステムを考える必要があります。

 われわれの「Oracle Collaborative Suite」は、メールサーバを集約してセキュリティを向上させたり、ITを通じたコラボレーションを実現したりする製品で、それもこうした次世代のITの動きに合わせたものといえるでしょう。

--次世代のエンタープライズシステムというと、SOA(Service Oriented Architecture)というモデルも注目されていますが、これについてはいかがですか。

 SOAについては、各ベンダーがしのぎを削って技術の覇権争いをしていますね。今日の企業において、柔軟かつ最適化されたITアーキテクチャが求められるのは当然のことです。

 しかし、SOAという技術に欠けている視点としてシングルインスタンスが挙げられるでしょう。システムそのものを1つに統合して扱う、という視点が抜けているのです。これでは結局バラバラな仕組みのまま終わってしまいます。日本オラクルの場合、シングルインスタンスという観点から「異質なものをどうつないでいくか」を重視しています。

 SOAから少し外れますが、PeopleSoftの製品にしても、各社の異なる技術にしても、オラクルではすべてシングルインスタンス実現のため、積極的に自社製品に良いところを取り入れていこうとしています。こうした戦略がもたらす価値を、ユーザー企業自身が判断していく。いまのITは、まさにその段階にあるのです。

新宅正明 氏
日本オラクル
代表取締役社長 最高経営責任者 兼 パートナービジネス統括本部長 兼 テクノロジープロダクト統括本部長
日本アイ・ビー・エムを経て、1991年日本オラクルに入社。1994年に常務取締役マーケティング本部長に就任、その後常務取締役製品事業本部長、常務取締役営業統括本部長、常務取締役事業統括本部長を経て、2000年8月に代表取締役社長に就任。2001年に米オラクル・コーポレーション上級副社長(兼務)に就任、2005年2月に代表取締役社長兼ビジネスアライアンス本部長兼テクノロジープロダクト統括本部長に就任、現在に至る。

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