Computer Associates International(CA)は米国時間7日、ネットワークサービス管理ソフトウェアメーカーConcord Communicationsを、3億5000万ドルで買収する計画であることを明らかにした。
CAは買収にあたり、現金3億3000万ドルでConcordの株式を取得するほか、Concordの負債2000万ドルを引き受ける。世界のエンタープライズマーケットや、急速に発展しつつあるVoIP(Voice over Internet Protocol)ならびにワイヤレスモバイルネットワーキング分野においてCAの存在感を高めることが、今回の買収の目的だという。
CAのCEO、John Swainsonは「今回の戦略的な合併は、著しい成長を遂げるネットワークおよびシステムマネジメント市場でのCAの影響力増大につながるものだ」と、声明で発表している。
Concordは、同社の「eHealth」テクノロジーを擁して交渉に臨んだ。eHealthは、IPネットワークのトラフィックを監視し、VoIPベースアプリケーションなどを動作させるために必要な帯域を予測する技術。
マサチューセッツ州モールバラに拠点を置くConcordは、Corvilやその他の企業と競合してきた。そのCorvilを支援しているのは、IT業界大手のCisco Systemsである。
Concordの買収に際して、CAはエンタープライズシステムマネジメント事業部門を立ち上げ、同部門にConcordの業務を統合するとしている。640名に上るConcord社員の大半は、CAに移籍する予定だ。
買収は、株主や規制当局の承認などのプロセスを経て、6月または7月に完了する予定。
6カ月前にCAはセキュリティマネジメント企業Netegrityの買収を発表していた。この買収でCAは、Netegrityのネットワーク認証およびアクセスソフトウェア製品を入手し、自社のネットワーク関連製品の拡充を図った。
あるアナリストは、Concordを買収することで、CAは業界大手にも対抗できる競争力を手に入れるだろうとしている。
S.G. CowenのアナリストDrew Brosseauは、「CAの立場から言うと、この売買契約でネットワークマネジメント製品を強化すれば、Hewlett-Packardとも競合できるようになる」と述べている。
ただし、CAが今後も同様にネットワークマネジメント企業を買収していくのは難しいと、Brosseauは指摘する。マーケットの整理統合が進むにしたがって、買収可能な企業の絶対数も減少するからである。
Brosseauは、CAが、ネットワークシステムやストレージ、さらにNetegrityとの契約で得たセキュリティマネジメントといった、ネットワークマネジメントに関連する複数の買収をもって製品ラインの拡充を終わりにしたとしても、不思議はないと語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ