マイクロソフト(日本法人)は4月20日、マイケル・ローディング氏が6月30日付けで代表執行役社長を退任すると発表した。新代表執行役社長には米Microsoft北米地域 スモール アンド ミッドマーケット ソリューションズ&パートナーグループ担当のコーポレートバイスプレジデントを務めるダレン・ヒューストン氏が就任する。
今回の人事について、マイクロソフトでは「グローバルレベルでのエグゼクティブ人事変更の一環であり、最高経営責任者(CEO)のスティーブ・バルマー、ワールドワイド セールス、マーケティング&サービスグループ担当グループバイスプレジデントのケビン・ジョンションなど、本社エグゼクティブチーム等とともに決定したものだ」と説明している。また、「今回の異動によって日本におけるマイクロソフトの経営や事業戦略が大きく変わることはない」としている。
マイケル・ローディング氏(左)と新社長に就任するダレン・ヒューストン氏(右)
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20日に開かれた会見でヒューストン氏は「日本はマイクロソフトの中でも独特の存在だ。世界第2位の市場というだけでなく、日本で研究開発が行われて製品化されたものが世界的に販売されている」と日本法人に対する見解を示した。そのうえで、「継続性を大切にし、これまで日本のチームが築いてきた基盤の上に積み上げる形で業績をさらに伸ばしていきたい」と抱負を語った。
ローディング氏は2003年7月に同社社長に就任してからの2年間の成果として、セキュリティ問題への取り組みや基幹業務分野への進出などを挙げた。セキュリティ問題については、同氏の社長就任直後に起きたBlaster問題について触れ、「迅速な対応や政府との連携、パートナー企業や顧客とどのように(ワームに対して)対処するべきかなどを学んだ」とした。
基幹業務分野への進出については、百五銀行がWindowsベースの基幹システムを導入することや、名古屋銀行が情報系基幹システムにSQL Server 2005を採用する予定であることを挙げ、「よりミッションクリティカルな分野でMicrosoft製品を利用してもらう準備ができた」と振り返った。
ヒューストン氏は1966年生まれの39歳。McKinseyの役員やStarbucks Coffeeのシニアバイスプレジデントを経て、2003年9月にMicrosoftに入社した。ローディング氏は米国本社に戻ってMicrosoftコーポレートバイスプレジデントMSNグローバルセールス&マーケティング担当を務める予定で、日本のMSN事業も統括することになる。