日本アバイアは、企業で必要なグループ代表番号機能などを備えたSIP対応IP電話システムを6月中旬より代理店を通じて販売する。
システムは、メディアゲートウェイ、メディアサーバ、プロキシサーバ「Converged Communications Server」、SIP対応電話機「SP-1020A」で構成される。
SP-1020Aはアバイアが東芝と共同で開発した日本専用モデルだ。これまでSIP対応電話機では難しかったグループ代表番号機能を搭載したほか、PCから管理できる電話帳機能などを搭載した。電話機はL2スイッチを内蔵し、PoE給電に対応する。
- SIP対応電話機「SP-1020A」
米Avayaは海外では20%の高いシェアを持ち、国内でもコールセンター市場では35%以上のシェアを持つ。しかし、企業内での導入は進んでいない。この点についてアバイア取締役事業開発室長の加藤浩明氏は、「(Avayaのシェアが高い)海外では個人がパーティションで区切られていて、ほかの人の電話を取る文化がない。しかし日本では(部署宛に電話がかかってくるなど)組織に対して電話がかかってくる。海外と日本では求められる電話機能が異なるため、海外市場向けに作られたAvayaの製品を使ってもらうのが難しい」と説明する。東芝との協業で日本企業のニーズを洗い出したといい、日本専用モデルを投入することで企業市場の攻略を狙う。
システムの価格はオープンで、SP-1020Aの参考価格は3万6000円。東芝が2005年8月から本社ビル内においてこのIP電話システムを導入する予定で、導入規模は1万2000回線となる見込みだ。