アプリケーションホスティングサービスを提供するNetSuiteは米国時間4日、ビジネス自動化ツールと顧客関係管理(CRM)ツールの最新版を発表した。
「NetSuite10.6」と名づけられたこの製品には、ERPおよびCRMアプリケーションが含まれており、ブラウザからダッシュボードを制御する機能や、システムのカスタマイズ機能が強化されるほか、Microsoft Officeとの統合機能も追加されている。
NetSuite(本社:カリフォルニア州サンマテオ)は、ソフトウェアをサービスとして提供しており、顧客は同社のアプリケーションに対する利用料を支払う形をとる。同社と競合するのはSalesforce.comなどの同業者と、SAPやSiebel Systemsのような従来型のエンタープライズソフトウェアメーカーだ。ただし、SiebelとSAPでも、それぞれオンラインアプリケーション分野への進出を進めている。
NetSuiteの幹部は、今回の製品の最も重要な改良点として、ブラウザ上から管理できる機能の向上を挙げている。同社最高技術責任者(CTO)のEvan Goldbergによると、NetSuiteはユーザーがソフトウェアにアクセスするためのダッシュボードに、今回AJAX(Asynchronous JavaScript and XML)技術を導入しており、ユーザーがこれを高く評価することを期待しているという。
「顧客はシステムからの情報の出し入れを簡単にする機能を求めている。この種のビジネスアプリケーションでは、常にそれが求められている」とGoldbergは言う。「われわれが成功できるかどうかは、ブラウザ技術に組み込まれている強力な機能をうまく活用できるかどうかにかかっている。そして、ユーザーはダッシュボードにAJAX機能を持たせることを望んでいた」(Goldberg)
NetSuiteはAJAXの機能を活用することで、ユーザーがシステム上のさまざまな種類のデータをドラッグ・アンド・ドロップすることが可能となり、変更箇所を保存するためにウェブページを更新する必要がなくなる。
NetSuiteは同ソフトウェアのカスタマイズ性を拡張するなかで、ユーザーが独自のアプリケーションを構築/管理しやすいようにしたと述べている。ライバルのSalesforce.comも先ごろ、これに似た機能を発表していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ