サンフランシスコ発--Advanced Micro Device(AMD)にとって、フォーチュン500リストに名を連ねる大企業に自社製プロセッサ搭載PCを納入することは長年の目標だった。同社はまもなくこの目標を達成することになりそうだ。
AMDのモバイルビジネス部門マーケティングマネージャBar Mahonyによると、現在、大企業2社が、AMDのTurionプロセッサを搭載するHewlett-Packard(HP)のノートPC「Compaq nx6125」の採用を検討しているという。
「われわれはFortune 500クラスの複数の企業とノートPCの納入に関する交渉を進めている。この案件は、AMDチップを搭載したノートPCにとって重要な節目となる」(Mahony)
AMDはまた、サーバ向けのOpteronチップを売り込み、これがライバルのIntelが提供するチップよりパフォーマンスが優れていることをアピールするための広告キャンペーンを開始する。
今週は、プロセッサ関連のニュースを嫌というほど耳にすることになるだろう。Intelは、米国時間23日からサンフランシスコで開催中の「Intel Developer Conference」で、2006年後半に登場予定の新たなチップアーキテクチャーや、家電用チップの製品ラインを発表している。
Intelのこのイベントに対抗して、AMDは近隣のホテルでスイートルームを貸し切って説明会を実施したり、Intelのイベントが開かれるMoscone Convention Centerの前で、通行人にAMDの資料を手渡す作戦に出ると予想される。
AMDにとって、大規模な法人顧客の獲得は長年抱いてきた「かなわぬ夢」だった。AMDのチップは、これまでほとんどが一般ユーザー向けのコンピュータに採用されてきていた。2000年には、主要なPCメーカー各社との間で、法人向けのデスクトップにAthlonチップを採用させる契約を結ぶ寸前までいったこともあった。
しかし、その後PC市場が大幅に縮小したことから、これらの契約は結ばれずに終わってしまったと、当時CEOだったJerry Sandersは明らかにしていた。
その後2003年に発売されたサーバ用のOpteronチップは、法人顧客の間で広く受け入れられた。2005年第2四半期のx86サーバチップ市場におけるAMDのシェアは11.2%に達している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ