市場調査会社のインフォプラントは9月30日、国内における無線LANの利用状況とニーズについての調査結果を発表した。自宅での利用は7割弱が「満足」している一方で、公衆無線LANサービスは1割弱にしか普及していない。
調査は9月14日〜16日の期間で、20歳以上のインターネットユーザー男女各600名を対象に実施した。集計回答数は合計1200名で、20代から50代まで年代別の男女各150名という分布になっている。自宅での無線LAN利用および、公衆無線LANサービスについての質問を実施した。
無線を使ったインターネット接続サービスを不特定多数に提供する公衆無線LANの利用状況は、「ホットスポットサービスを利用したことがあるか?」との問いに対して、利用経験者は、全体の1割弱と少ない。サービスの存在を知らなかったという層も2割強存在し、普及には及んでいないことが分かる。しかし、利用したうちの9割は「便利だと思う」と回答し、メリットは「ケーブルを気にする必要がない」が6割強と最も多く、次いで「高速で通信できる」が4割強、「事前に細かい設定をする必要がない」が3割半ばとなった。
一方で公衆無線LANサービスのデメリットは、「セキュリティーに不安がある」と「サービスを提供している場所が少ない」がいずれも5割強、「どこでサービスを提供しているかわかりづらい」が4割半ばとなった。今後の利用は、無料の場合、「利用したい」が4割弱で、「できれば利用したい」と合計で7割半ばに達した。有料の場合、「利用したくない」が4割半ば、「あまり利用したくない」と合わせると9割弱で、大半のユーザーが公衆無線LANに関して、満足度は高いが無料で利用したいと考えていることが分かった。
自宅での無線LAN利用状況は、男性が3割弱、女性が2割強で、利用者のうち8割強がパソコンを2台以上所有している。満足度は4割弱が「満足」で、「どちらかといえば満足」と合わせて7割弱となり、多くのユーザーが満足しているということが分かる。満足である理由として、「家のどこにいてもインターネットができる」、「ケーブルがなくすっきりする」という意見が挙がったが、不満として、「通信速度が遅い」、「通信が切れる」という点も指摘された。今後の利用は、「利用したい」とした人が3割強で、「できれば利用したい」と合わせると5割半ば。利用したい理由は配線の簡便さ、利用したくない理由はセキュリティへの不安が挙がった。