Sun Microsystemsは米国時間2月7日、同社の「Java Runtime Environment(JRE)」で発見された7件の「非常に深刻」な脆弱性に対するパッチをリリースした。これらの脆弱性が悪用されると、ユーザーシステムが悪質な攻撃者に遠隔地からコントロールされる可能性がある。
Secuniaの勧告によれば、これらの脆弱性は、Sunの「Java Development Kit 1.5」「Software Development Kit(SDK)」の1.3および1.4、そして、JRE 1.3、1.4、1.5、5.0もしくはそれ以前のバージョンを利用しているWindows、Solaris、Linux上で稼働するシステムに影響を与えるという。同社はこれらの脆弱性を「非常に深刻」なものと分類している。
SunのJREソフトウェアの中でもバージョン1.4は多くのコンピュータに搭載され、Javaアプリケーションの動作に利用されている。同ソフトウェアは、ユーザーシステムのほかの部分からは隔離された、「sandbox」と呼ばれる個別の部位で稼働している。
今回の脆弱性は、sandboxとシステムのほかの部分の通信に用いられる、JREアプリケーションのプログラミングインターフェース(API)で発見された。攻撃者にこれらの脆弱性が悪用されると、ユーザーのJavaアプリケーションに対するリモートアクセスが奪われ、ファイルの読み書きやコードの実行が起こる恐れがある。
「ローカルファイルを読み書きする許可が、アプレットに与えられてしまう。また、信頼性の低いアプレットを実行しているユーザーの場合、システムにアクセス可能なローカルアプリケーションを実行する許可がアプレットに与えられる可能性もある」と、Sunの勧告には記されている。
今回Sunがリリースしたセキュリティパッチは、JREに関する最新のものとなる。同社は2005年11月、JREに存在する5件の脆弱性に対してパッチを提供しており、そのうち3件がAPIに関係するものだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ