NTTコミュニケーションズ(NTTコム、和才博美社長)は、接続条件などが異 なって構築されたネットワークを相互に接続して、さまざまなサービスを円滑 に利用するための通信制御技術を開発、実証実験によってその実用性を確認し たと発表した。
今回、NTTコムが開発したのは、異なった条件で構築される公共ネットワー クを相互に接続して、全国規模の公共サービスを相互提供・利用するための通 信制御技術。情報通信研究機構(NICT、長尾真理事長)の委託研究「異種ネッ トワーク相互接続環境下における最適情報通信サービス実現のための制御技術 の研究開発」の一環として行った。
新技術ではサーバーのデータやサ―ビスを呼び出すためのプロトコル「SOAP」 に含まれる利用者や誰がどこからその情報を送受信しようとしているかといった 地域の通信環境の情報を判別し、特定地域からの通信を優先するために、そのほ かの通信を一時的に遮断できる。
また、地域の通信環境情報を参照する同時に、どのような情報が送受信され たときにどの程度の性能が出ているかというレスポンスを監視できる。さらに、 アプリケーションの処理時間などを考慮し、サービスレベル基準に応じた帯域制 御を行うことでネットワーク全体でのトラフィックの最適化できるようにした。
NTTコムでは、新技術を関連団体に報告し、公共ネットワークの相互接続に 向けた標準化を進める。加えて、全国規模で統一した高付加価値サービスを実 現できるよう、引き続き研究開発を進める。