「Honeycomb」は、Sun Microsystemsが性能および信頼性の向上に期待をかけるストレージ技術だ。この製品は予定より登場が遅れているが、ついに来週の新製品発表会で披露されることになりそうだ。
Sunが四半期ごとに開催する製品発表会が、米国時間5月2日にワシントンDCで開催される。SunのMark Canepa氏(ストレージグループ担当エグゼクティブバイスプレジデント)によると、同社は今回ストレージ製品に力を入れるという。Honeycombシステムは当初、2005年に投入される予定だった。
ストレージ製品はしばらく前から、Sunにとって触れられたくない話題になっている。同社は長年、大企業のデータセンターで必要とされるあらゆるコンピューティング機器を販売してきたが、サーバ以外の分野ではそれほど大きな成功を収めていない。2005年8月にSunがStorage Technology(StorageTek)を買収した理由の1つは、たくさんの顧客を抱える大規模な営業部隊を手に入れることだった。
Sunが、業績を回復させ、StorageTekの買収を正当化しようとするなかで、ストレージ製品の重要性はさらに高まっている。StorageTekの買収費用は、同社が保有していた現金を考慮に入れても、約30億ドルにもなる。Sunの最高財務責任者(CFO)に返り咲いたMike Lehman氏にとって、StorageTekをうまくSunに統合することは、3つの最重要課題の1つだ。
「StorageTekを買収したことで、Sunは自分の縄張りから外に踏み出す機会を得たと思う。しかし、合併後の営業部隊にそれを実現させるための方法を見つけなければならない」と、Data Mobility GroupのアナリストJohn Webster氏は語る。「Sunが今、IBM製メインフレームのストレージを使う顧客層に食い込もうとしていることは間違いない。この分野で利益を出せるかどうかはいずれ明らかになるだろう」(Webster氏)
SunはHoneycomb技術の販売方法として2通りの形を想定している。その1つは新しいスタンドアロンシステムとして売ることで、もう1つは既存のミッドレンジ製品のアップグレードとして売るというものだ。この場合、プロセッサがIntelの「Xeon」からAdvanced Micro Devices(AMD)の「Opteron」に変更される。
Sunは、未発表の製品であることを理由に、コメントを避けた。
Honeycombの主なセールスポイントは、メタデータが含まれることだ。メタデータは同システムに格納されたデータのプロパティを記述した情報のことだ。、顧客データベースのようなテキストデータの情報は、そのままでも比較的簡単に検索できるのに対し、X線(レントゲン)でとったイメージや録音したオーディオデータなどの構造化されていないデータは、メタデータを付加しなければ、検索は難しい。
コンテント・アドレッサブル・ストレッジ(content-addressable storage:CAS)と呼ばれるこの分野で、SunにはEMCやIBM、Hewlett-Packardを含むたくさんの競合相手がいる。.
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ