IBMは長い歴史を誇るメインフレームを近代化し、コスト効果を高める取り組みの一環として、「WebSphere」ミドルウェアスイート製品によるメインフレーム対応を強化していく。
IBMは米国時間8日、同社のJavaサーバソフトウェア「WebSphere」について、今年中にメインフレーム上で動作するコンポーネントの数を増やしていくと述べた。これらのコンポーネントのなかには、ポータルサーバやビジネスインテグレーションサーバなどが含まれる。
IBMはまた、サードパーティ向けプログラムを強化し、アプリケーションパートナー各社にさらなる技術および営業支援を行うことも発表した。同社のSteve Mills氏(ソフトウェアグループ・シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー)によると、これはパートナー各社が自社のアプリケーションをメインフレームに対応させる動きを促進するためのものだという。
値段の高さなどが原因で一度は見限られたこともあるメインフレームだが、いまでも大企業を中心に支持者は多い。メインフレーム分野で相当な売り上げをあげているIBMは、今後もこのプラットフォームへの投資を続けていくとMills氏は述べた。
「われわれには大きなフランチャイズがある。そのため、顧客にロードマップを示すことは重要だ」とMills氏は言う。「技術を近代化し、改良を続けなければ、メインフレームは古いシステムで、自分が行いたいことを実現できないとユーザーに思われてしまう」(Mills氏)
IBMはこの日、Cobolコードを自動生成するツールも発表した。Rationalブランドで展開する同ツールは、JavaやLinuxに慣れ親しんだプログラマが、メインフレーム用のアプリケーション開発を簡単に行えるように設計されている。
「メインフレーム特有の知識は必要ない。われわれは、さまざまなスキルを持つプログラマに門戸を開こうとしている」(Mills氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ