Microsoftが、中規模企業向けアプリケーションブランドの「Microsoft Dynamics」シリーズの活性化を目指している。
Microsoftの会長Bill Gates氏は米国時間11月6日、ミュンヘンで開催するConvergence 2006 EMEAカンファレンスで顧客にMicrosoftの戦略を説明する予定だ。Microsoftが米国外で初めて開催する今回のConvergenceカンファレンスは、Microsoft Dynamics製品のユーザーを対象にしている。
Microsoftは、同社の中規模企業向けデスクトップアプリケーションを多数のオンラインサービスで補完する未来像をしきりに宣伝してきた。しかし、同社は、顧客関係管理(CRM)や統合基幹業務システム(ERP)用ツールを含むMicrosoft Dynamics製品のオンラインバージョン投入に関して慎重な姿勢を崩していない。
ホステッドサービスでは、社内のマシン上で運用するソフトウェアそのものではなく、社外のサーバで運用されているソフトウェアを利用する権利を購入する。
Microsoftは7月、2007年半ばまでにはオンライン版CRM製品を投入するとしていた。
Doug Burgum氏の後継として9月にMicrosoft Business Solutions事業部担当バイスプレジデントに就任したSatya Nadella氏は、「(オンライン版CRM製品を投入した後)ERP製品のなかで、どんな機能をオンライン提供すると良いかを検討する。何から何までをオンライン化するつもりはない」と語っている。
MicrosoftではDynamics製品の完全なオンラインバージョンは提供していないが、提供に向けて少しずつ動き出している。同社は、サービスプロバイダーに対し、ソフトウェアを顧客にライセンス提供し、月額料金をユーザー数単位で徴収するオプションを提供している。デンマークの通信会社TeleDanmarkでは既にこのようなオプションを提供しており、約4000の顧客を抱えていると、Nadella氏は語っている。
Microsoftでは、Exchange電子メールサーバソフトウェアなどのオンライン提供に関しても同様のアプローチをとっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ