フランス議会、Windowsを捨てLinuxに移行へ

文:Christophe Guillemin(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2006-11-28 11:55

 フランスでは国家憲兵隊と文化通信省に続き、議会がオープンソースへの移行に乗りだした。

 2007年6月以降、フランス議会で使用されるPCにはLinux OSとオープンソースの生産性ソフトウェアが搭載されるようになる。

 国民運動連合(UMP)のRichard Cazenave議員とBernard Carayon議員が推し進めるプロジェクトの下、フランス議会のLinuxワークステーション1154台に、「OpenOffice.org」生産性ソフトウェアと「Firefox」ウェブブラウザのほか、オープンソースの電子メールクライアントが搭載されることになる。

 議会の広報担当によると、採用されるLinuxディストリビューションや電子メールクライアントはまだ具体的に決まっていないという。現在、議会では一部のサーバがLinuxで動作しており、「Apache」ウェブサーバと「Mambo」コンテンツ管理システムが運用されている。

 このプロジェクトでは、技術サービス会社Atos Originの調査結果を受け、フランス下院が決断を下した。

 議会は、「今後は、オープンソースソフトウェアが議会メンバーのニーズに適した機能を提供するようになる。移行やトレーニングのコストを差し引いても大幅なコスト削減になることが今回の調査では分かっている」と述べている。

 オープンソース支持者らはこの判断を歓迎している。オープンソースコンピューティングの研究と振興に携わるAprilの会長Benoît Sibaud氏は、オープンソースへの移行により、フランス議会は特定のベンダーに依存することなく内部の情報技術をコントロールできるようになり、公金が有効に活用されるようになると述べる。

 フランスの公的機関がPCをLinuxに移行するのはこれが初めて。これまでのオープンソース移行プロジェクトで採用されてきたソフトウェアは、サーバ向けのもの(農務省のケースがこれに該当)や、OpenOfficeとFirefox(国家憲兵隊のケースがこれに該当)だった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]