Sun Microsystemsの動向に詳しい筋からの情報によると、同社はx86サーバでふたたびIntelの「Xeon」プロセッサの採用を計画しているという。
Sunの最高経営責任者(CEO)であるJonathan Schwartz氏とIntelのCEOであるPaul Otellini氏が、サンフランシスコで米国時間1月22日に、共同で会見を開いて両社の提携を発表する見通しだ。
情報筋によると、提携後第1弾となるサーバ製品群はまもなく、2007年の前半にもリリースされる見込みだという。またSunは、Xeonを搭載したワークステーションの発売も計画しているようだ。
さらに、Otellini氏は同社のx86アーキテクチャプロセッサで稼動するOSとして、Sunの「Solaris」を推奨し、「Windows」および「Linux」が主流を占めるサーバOS市場にSunのSolarisを食い込ませていく考えだ。これは、Intelが技術資産をつぎこんで同OSの性能を確認し、プロセッサの電力管理に対するサポートなどのハードウェア面での支援を行うことを意味する。
両社の計画についてIntelおよびSunに問い合わせたが、コメントは得られなかった。
Sunは2005年、Intelのプロセッサを同社のx86サーバ製品群から外し、Advanced Micro Devices(AMD)製の「Opteron」に切り換えた経緯がある。Intel製のプロセッサのほうが速度が遅く、消費電力が高いというのがその理由だった。しかし、Intelの新しいデュアルコアプロセッサ「Xeon 5100」(開発コード名:「Woodcrest」)とクアッドコアプロセッサ「Xeon 5300」(開発コード名:「Clovertown」)は、Opteronに対抗しうる性能を実現し、IntelはAMDに奪われた市場シェアを徐々に回復してきた。
Banc of America SecuritiesのアナリストであるSumit Dhanda氏は、SunとIntelの提携は「Intelに勢いが傾きつつある」しるしだとして、「すぐにはIntelの財務状況にそれほど大きな影響は及ぼさないだろうが、同社が今後の数四半期にサーバ事業で勢いを得ていく上で、AMDからIntelへの流れは良い傾向だ」と述べた。2008年には、Sunのx86サーバ売り上げの25〜50%をIntel製プロセッサ搭載のサーバが占める、とDhanda氏は予測する。
SunとIntelは22日午前10時、サンフランシスコのSt. Regis Hotelで記者会見を開き、提携を発表すると見られる。両社の提携発表の情報は、Dhanda氏が19日のレポートで予測し、21日にはWall Street Journalがウェブサイトに記事を掲載している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ