Intelが、次世代無線チップのリリース計画を前倒しにして、「Centrino」への802.11n対応を早々に開始する意向であることを認めた。
米国時間1月23日、Intelのワイヤレスマーケティング担当ディレクターDave Hofer氏は、新たな「Next-Gen Wireless-N」製品を、Acer、Gateway、東芝などのベンダーのノートPCに1月末までに搭載すると説明した。
この新しいWi-Fiチップは、無線標準802.11nのドラフト規格に準拠しており、「Core 2 Duo」プロセッサ、モバイルチップセット、無線チップなどから構成されるCentrinoチップセットの最新要素となる。同規格は2007年後半に完成が予定されている。
802.11nチップ搭載のノートPCは、旧型の無線チップを利用するノートPCと比べ、無線ネットワークに接続するスピードは速くなり、伝送距離も広くなると、Hofer氏は述べた。
またIntelは、802.11nドラフト規格に基づく他社のWi-Fiチップと比較して、同社の新チップを使うとバッテリ寿命が最高1時間ほど長くなると主張している。各社は、2006年から802.11nドラフト規格に対応したチップを出荷し始めている。
米電気電子学会(IEEE)は今週中にもドラフト規格の承認投票を実施する予定で、これが可決されれば、標準策定へさらに一歩近づくことになる。これまでIntelは、規格の完成を待って無線チップをリリースしてきたが、今回の標準はドラフト規格とほとんど差のないものになるという考えが産業界内でも持たれていることから、同社も先手を打つことにしたと、Hofer氏は話している。Wi-Fi Allianceは、第2四半期からドラフト規格対応製品の認証を始める予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ