ラスベガス発--Micron Technologyが、新しい8メガピクセルCMOSイメージセンサの量産開始を発表した。Micron Technologyは、CMOS製造技術を使って製造するカメラ用イメージセンサの主力メーカー。現在、CMOS製造技術は、大半のコンピュータ用プロセッサの製造に用いられている。
アイダホ州ボイシに拠点を置くMicron Technologyは、当地で開催されている米国最大の写真関連見本市「Photo Marketing Association」(PMA)の中で、同チップを発表した。同社はさらに、2種類のCMOS(相補型MOS)高解像度ビデオセンサを発表した。1つは、動画と静止画を撮影可能なハイブリッドカメラ向け5メガピクセルセンサで、もう1つは、小型ビデオカメラ向けの小型チップだ。第3四半期に、これら2種類のチップの量産が開始される予定だ。
現在流通している大半の一般消費者向けカメラには、CCD技術を使って製造されたセンサが使用され、CMOSセンサは携帯電話のカメラやビデオカメラで採用されている。Micronは、デジタルカメラ市場にも進出したい意向だ。
Micronのデジタルカメラ業務担当ディレクターを務めるSuresh Venkatraman氏によると、CMOSの利点は、第1に、一部のカメラ機器とより容易に統合可能であること、第2に、電力消費を抑えつつ高解像度映像をサポートすること、第3に、バーストモードでのカメラ撮影に迅速に対応可能であること、の3点だという。
「(カメラ)業界は、これらの新機能を(カメラに)組み込むために、今後CMOSに移行するだろう」(Venkatraman氏)
市場調査会社InfoTrendsのアナリストであるEd Lee氏によると、CMOSセンサに関する当初の懸念は払拭されたという。
「一時は、CMOSは画質でCCDに劣るのではないかと懸念する向きが多かった。しかし、キヤノンは同社のデジタル一眼レフで、CMOSでもCCDに匹敵する高画質が実現可能であることを証明した」とLee氏は述べ、さらに次のように続けた。「現在、多くのメーカーが懸念しているのはセンサのコストについてだろう。デジタルカメラの利幅が大幅に圧迫されている中、カメラメーカーは少しでも多くの利益を上げようと努力している」と語った。
Venkatraman 氏によると、Micron製の8メガピクセルイメージセンサの価格は、10万個購入時の単価が15ドルだという。
「カメラの価格が400〜500ドルだった時代は、15ドルは大した価格ではなかった」(Lee氏)が、現在、多くのカメラの小売価格はわずか150ドル程度だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ