ImageLoader Utilityは、名前の通り画像をロードするコンポーネントだ。これは実験的な(experimental)リリースと位置づけられている。そのため、今後は仕様が大きく変更されるおそれがあり、まだ実用段階とはいえない。しかし、画像を表示させるにあたって便利に使えそうな機能が揃っており、今後の発展が楽しみなコンポーネントでもある。
YUIは、対応するブラウザや利用条件に配慮した上でご利用いただきたい。また、実行環境となるWebブラウザはJavaScriptを実行可能にしておかなくてはならないのはこれまでと同様だ。
なお今回から、説明の対象とするYUIのバージョンを2.3.1とする。これは2.3.0のいくつかのバグを修正し、パフォーマンス向上を図ったものだ(リリースを知らせるブログエントリ)。
コンポーネントの概要
単に画像をロードするといっても、そのタイミングや、ユーザーのブラウザ操作との関連付けによって、Webページにさまざまな演出効果をもたらすことができる。
たとえば、マウスをクリックすると画像が表示されるというだけでも、ユーザーはWebサイトに参加する、あるいはWebサイトを操作するという体験をすることができ、そのWebサイトの滞在時間を閲覧だけの場合より長くする効果が期待できる。
ImageLoader Utilityでは、タイマーやイベントハンドラを駆使しなければ実現できない効果をあらかじめライブラリに組み込んであり、パラメータを指定するだけでそれを容易に利用することができる。また、画像のグループ化によって、複数の画像に対して同じ処理を一括して実行することを可能にしている。
ロードするJavaScript
このコンポーネントを利用するにあたって、以下のJavaScriptファイルをあらかじめ宣言しておく。imageloader-experimental-min.jsと同じフォルダにimageloader-experimental.jsやimageloader-experimental-debug.jsというファイルもあるが、単にライブラリを利用するだけなら、空白を削除してあるimageloader-experimental-min.jsが最も容量が小さく読み込みが速いはずだ。
リスト1 CSSやJavaScriptの設定(HTMLの内)