Appleは米国時間11月14日、Tigerの別名を持つMac OS X 10.4のメジャーアップデートを公開し、幾つかの機能の改善およびバグの修正がなされたほか、ここ数カ月の間に発見されたセキュリティホールのパッチもリリースされた。「Mac OS X 10.4.11」は、ソフトウェアアップデート機能およびAppleのウェブサイトからのダウンロードを通じて現在入手できる。
今回の新アップデートに含まれるすべての特徴を、この記事でリストアップするならば、きっと膨大な量の文章になってしまうので、それはやめておくことにしよう。その代わりに、Appleのサイトで公開されている、 関連情報のドキュメントへのリンクを示しておく。私にとって印象的な特長を2点挙げるならば、松下電器産業、オリンパス、Leica、キヤノン製のカメラでのRAW画像のサポートと、IntelベースのMacで、VMwareの仮想化ソフトウェア「Fusion」を動作させる時の安定性の向上がある。外付けハードドライブをマウントする時の信頼性の向上や、これまで私にとって、Linksysのルータを使う上で絶えず悩みの種となってきたが、サードパーティー製のワイヤレスネットワーク機器とMacの互換性が確保された点に関心を持つMacユーザーもいるだろう。
Mac OS X 10.4.11のリリースと同時に、幾十ものセキュリティアップデートがリリースされ、理論的にリモートでコードを実行されかねない脆弱性も修正された。すべてのセキュリティパッチは、今回のアップデートに含まれており、個別にダウンロードし直す必要はない。ZDNetのRyan Naraine氏は、修正内容の詳細を伝えている。Pantherの別名を持つMac OS X 10.3のユーザー向けにも、今回のTigerのセキュリティアップデートに含まれた、Pantherにも影響する脆弱性を修正した一連のセキュリティパッチが用意されている。
特筆すべき別の点は、ついにMacユーザー向けの「Safari 3」がベータ版から正式版へと移行しており、今回のアップデートに含まれている。しかしながら、WindowsでSafari 3を使っているユーザーにとっては、まだまだベータ版しか用意されておらず、14日にリリースされたセキュリティアップデートは、他のリリースとともにダウンロードする必要がある。
さらに他にも、Appleは、iPhotoや「Final Cut Pro」などのプロフェッショナルツール向けにアップデートをリリースした。
アップデート方法には2種類ある。これまで個別のリリースを適用してシステムをアップデートしてきているならば、10.4.11アップデートをダウンロードするだけでよい。10.4.9以前のTigerを稼働している場合、コンボアップデートをダウンロードできる。Intel版Mac用のスタンドアロンアップデートは128Mバイト、コンボアップデートは321.5Mバイト。PowerPC用はそれぞれ約半分のサイズとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ