Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は、ITをもっと効率的に利用することが将来のMicrosoftにとって優先的な課題である述べた。Microsoftは、プロセッサ能力を必要とするソフトウェアを作っているとして、一部の人たちから批判を受けていた。
Ballmer氏はドイツのハノーバーで開催されている情報技術見本市「CeBIT 2008」において、Microsoftと原子力発電のYello Stromとの協業について語った。Yello StromのマネージングディレクターMartin Vesper氏は、PCから家の電力状況を監視できるVista用ウィジェット「Yello-saving counter」を披露した。
Ballmer氏はPCやそのほかの技術が今でも電力をあまりに消費していると述べた。「ソフトウェアやITの新しい使用方法と環境のことを考えると、われわれにとって消費電力を減らすことが重要だ」(Ballmer氏)
Microsoftは英国のPC Pro Labsが実施したある調査を紹介した。この調査では、Windows Vista搭載のPC200台を利用する企業は、年間の二酸化炭素排出量がWindows XPを利用する企業よりも45トン少ないという結果が示されている。Microsoftの認識では、Windows Vistaが同社の提供するOSのなかで最も電力効率が良いという。
しかし、米国のITサービス企業Softchoiceは、Vistaがこれまでのデスクトップ用Windowsのなかで最も電力を使用すると主張する。同社のレポートには、ローンチ時のWindows XPが求めたCPUの最低要件は、その前のバージョンWindows 2000のそれよりも75%高かったと書かれている。さらに、VistaのCPUに対する最低要件はXPのそれよりも243%も高い。
Softchoiceの調査ではまた、米国の400以上の組織を対象に調べたところ、11万3000台のデスクトップのうち半数がVistaの基本的な要件を満たせないことが分かったという。英国緑の党はまたVistaが「より高額でエネルギー消費の多いハードウェアを必要とし、そのつけが消費者と環境に回されている」と批判している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ