Weave
Weaveは、また別の方向にブラウザを拡張する。デスクトップではなく、インターネットへと拡張するのだ。Mozillaは、どのマシンを使っていても個人のブラウジング体験が変わらないようにしたいと考えている。つまり、ユーザーがブラウザを起動したときにいつも使えるオンラインサービスとして、ブックマーク、ホームページ、お気に入り、パスワードを同期化するのだ。ノートPCと携帯電話、あるいは何台ものPCを所有して、複数のマシンからブラウジングを行うユーザーが増えてくると、このような同期化がますます重要になる。
Firefox 3がこうした取り組みの下地になっている。Firefox 3には、ユーザーの設定やお気に入りを保存する新しいトランザクションデータベースが組み込まれている。ただし、バージョン3ではブラウザ間の同期化には使われていない。Beard氏は、Firefox 4でこうしたデータベースへの拡張を実現したいと考えている。
だが、Firefox 3ユーザーは、ブラウザにフィードされる一部のオンラインサービスを体験できる。たとえば、Mozillaは自動ダウンロードやフィッシング詐欺を防止するために、稼働しているすべてのブラウザに、マルウェアのシグネチャを30分ごとにアップデートする。
Beard氏は、新しいオンラインまたはオフラインのブラウザやサービスを、もっとユーザーの役に立つようインテリジェント化したいと考えている。こうしたインテリジェント化の初期段階の例としては、Mozillaが「awesome bar」と呼ぶ、Firefox 3の新しい高性能アドレスバーがある。このアドレスバーは入力時に、ウェブ検索およびブラウジングの履歴に基づいてURL候補を表示する。Beard氏は「linguistic user interface(言語によるユーザーインターフェース)」を採り入れてこの機能を拡張し、ブラウザのバーに英語で簡単なコマンドを入力できるようにすることを検討している。Beard氏は「Quicksilver」や「Enso」といった製品がこうした機能の手本となることを指摘した。
Beard氏によると、Mozilla Labsは他にも「突拍子もないアイデア」を温めているが、PrismとWeaveは次世代バージョンのFirefoxへの搭載を目指しているという。
詳細は「Labs.mozilla.com」を参照してほしい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ