過去数日間は、「iPhone 3G」の大々的なリリースイベントの内容や販売台数、Appleの謳い文句通りの出来であるかどうかといったさまざまな話題で持ちきりだった。
こういった話題にコストの話が加わった。iSuppliはiPhone 3Gの分解を行い、その製造コストが2007年に登場した第一世代のiPhoneに比べて1台当たり50ドル以上安いという調査結果を発表した。市場調査会社である同社によると、iPhone 3Gの利幅は55%前後だという。
iSuppliによると、iPhone 3Gの8Gバイトモデルの初期製造コストは174.33ドルであるという(このコストは、iPhone 3Gの部品表(BOM)に基づく部品コストと製造コストを合計したものである。なおこのコストには、ソフトウェア開発や出荷、流通、梱包、各iPhoneに同梱されるさまざまなアクセサリなどにかかるコストは含まれていない)。また、Appleは部品コストと製造コスト以外に、iPhone1台当たり、およそ50ドルの知的財産権使用料を支払うという。
iPhone 3Gの部品および製造コスト174.33ドルは、iSuppliが2007年に見積もった第一世代iPhoneの8Gバイトモデルのコスト227ドルに比べると格段に低下している。
iSuppliが今回見積もったコストは、同社がiPhoneの発売前に中身を予測して6月後半に発表した173ドルという推定コストとほぼ同じである。iSuppliによると、iPhone 3Gは新しい設計を採用しているものの、従来のiPhone 2Gの改良版であるという。
iSuppliの分解サービスマネージャーであり、主席アナリストでもあるAndrew Rassweiler氏は、「iPhoneにおける3Gワイヤレス機能は、革命ではなく発展的な設計になっている」と述べている。また同氏は、「iSuppliは、AppleがiPhoneの販売価格を下げるために、2Gの頃に比べると3Gではより費用対効果の高い設計を採用したと考えている。Appleはこれにより、話題性と、競合他社製品との差別化を維持しながらも、需要を喚起し、最大限の市場シェアを獲得できるようになる」とも述べている。
iSuppliはiPhone 3Gを分解して部品サプライヤを特定したうえで、部品コストと製造コストを見積もっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ