日本CAは、アイデンティティ・ライフサイクル機能やアクセス管理、フェデレーション、レポーティングなどの機能を搭載した統合アイデンティティ/アクセス管理製品の最新版「CA Identity and Access Management r12(CA IAM r12)」の提供を、2008年9月11日より開始した。
CA IAM r12は、これまで同社が提供してきたセキュリティ製品をより明確に体系化し、日本市場向けに初めて投入する包括的なアイデンティティ/アクセス管理ソリューション。メインフレームからオープンシステムまで、あらゆるユーザーに効率的で安全なアクセス環境を提供する。
日本ではまず、ID管理を効率化し、コスト低減とコンプライアンス対応を強化するアイデンティティ管理ソリューション「CA Identity Management r12」の提供を同日より開始する。その後、アクセス管理ソリューションである「CA Access Control r12」および「CA SiteMinder Web Access Manager r12」の提供を予定している。
新製品発表に合わせて来日したCAのセキュリティマネージメント担当バイスプレジデント、David Arbeitel氏に、CA IAM r12の特長や同社の現状、今後の方向性などについて話を聞いた。
SaaS、仮想化、SOA対応、セキュリティも多様化へ
セキュリティ管理ソリューションの現状について聞かせてください。
現在、CAのセキュリティ管理ソリューションは、世界各国、さまざまな業種/業態の企業、5000社以上に採用されでいます。CA製品が高く評価されている理由は、我々が常にビジネス環境の変化に合わせ、セキュリティ管理ソリューションを柔軟かつ迅速に進化させてきたからです。
今回発表したCA IAM r12では、ユーザーの要望に応えるさまざまな機能の追加や拡張、強化が行われています。我々にとって日本は非常に重要な市場ですから、今後数カ月をかけて日本向けのローカライズを行う計画です。
CAの製品開発の方向性は?
80年代、アプリケーションはメインフレームで稼働していました。つまりセキュリティはシステム中心であり、システムに後付け(Bolt-on)される状態でした。同時にビジネス上の規制もほとんどなく、システムにおいてセキュリティは必須事項ではありませんでした。
しかし今日の企業システムは、ウェブ環境を中心としたアプリケーションの利用が一般的になっています。そのため、セキュリティはリソースおよびアプリケーションが中心であり、さらにITインフラにセキュリティ管理ソリューションを組み込んでいく場合には、法律や規制などに準拠することも必要です。
これまで我々は、常にビジネス環境に最適なセキュリティ管理ソリューションを提供してきました。今後、ウェブ環境でのアプリケーション利用がさらに広がっていくと、企業内はもちろん、パートナー企業や顧客企業、消費者なども含めた安全なやり取りを実現しなければなりません。そのために必要な機能がCA IAM r12には搭載されています。