マカフィーは2月10日、2009年1月のネットワーク脅威の状況を発表した。ワームである「W32/Conficker.worm」の検知数急増が特徴的であった。2008年11月の発見以来、多くの亜種が発見されているこのワームは、マイクロソフトWindowsの脆弱性「MS08-067」を悪用するため、パッチを適用していない場合は早急に対応する必要がある。
W32/Conficker.wormは、2009年に入ってから悪質なソーシャルエンジニアリング手法を併用した外部メディアによる感染機能も確認されている。またアンチウイルスベンダーによる駆除を困難にするロジックを取り入れたさまざまな亜種が発見されているため、引き続き警戒が必要としている。
このほか、Internet Explorerの脆弱性を狙ってマルウェアをインストールしようとするスクリプトも複数ランクインしている。これらはSQLインジェクションなどの手法によって攻撃されたウェブサイトにユーザーがアクセスすると感染する可能性がある。Internet Explorerをはじめとして、古い脆弱点も修正されているかを再確認する必要があるとしている。
1月にマカフィーにより検知されたウイルスの数をみると、企業数で多い順では、1位が「Generic!atr」(1575件)、2位が「Generic.dx」(1159件)、3位が「Phish-FraudPay.eml」(882件)となっている。マシン数では、1位が「Generic!atr」(5919台)、2位が「Generic.dx」(3184台)、3位が「Generic PWS.ak」(1990台)、ファイル数では、1位が「JS/Redirector」(4万4964件)、2位が「W32/Conficker.worm」(3万4505件)、3位が「Generic!atr」(2万3666件)であった。
不審なプログラム(PUP)では、企業数での1位が「Generic PUP.x」(2557件)、2位が「Adware-OptServe」(1300件)、3位が「Generic PUP.d」(1110件)となっている。マシン数では、1位が「Generic PUP.x」(5957台)、2位が「RemAdm-VNCView」(2847台)、3位が「Adware-OptServe」(2300台)、ファイル数では、1位が「Generic PUP.x」(93063件)、2位が「RemAdm-VNCView」(74475件)、3位が「Adware-OptServe」(62461件)であった。