初期のMySQLを作成したMichael 'Monty' Widenius氏が、業界内におけるオープンソースデータベースのハブとして機能することを目的とした業界団体Open Database Alliance(ODA)を設立した。
ベンダーに依存しない同業界団体の設立は米国時間5月13日に発表された。資金を提供するのはWidenius氏のエンジニアリング企業Monty Programと、MySQLに関連したサービスとサポートを提供するPercona。
ODAの声明によると、同団体はMySQLとその派生コード、バイナリ、トレーニング、サポートのハブとして機能するという。特にWidenius氏が開発したMySQLのブランチ「MariaDB」の開発を手掛ける。
MariaDBは、コミュニティーベースで開発されたエンタープライズ向けのMySQLブランチ。MariaDBという名前は、Sun Microsystemsが「MySQL」の商標権を保有していること、そして、Mariaストレージエンジンを搭載していることに由来する。Widenius氏は娘にもMariaという名前を付けている。
MySQLを開発するSunはOracleに買収される手続きの最中である。そのOracleは、MySQLと競合するプロプライエタリデータベースを所有している。ODAは声明で、設立の背景には、コミュニティーが直面する「不確実性」という要因もあるとしている。
「Open Database Allianceは、MySQL関連のすべての開発やサービスを一元管理し、MySQLに関係したコミュニティー、企業、技術エキスパートが直面する分裂や不確実性へのソリューションを提供する」(ODA声明)
Oracleによる買収が明るみになった際、Widenius氏はMySQLの将来に対する懸念をあらわにした。当時、同氏は「MySQLの将来にとって最大の脅威はOracleそのものではない。Sunの有能な人材が風のように散らばってゆき、それぞれの会社に去って、MySQLの開発やサポートが何年分も退化することだ」と述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ