Adobe Readerは実用的であるものの、少し味気ない感じのするソフトウェアだと思っている人もいるだろう。しかしその最新バージョンには、あまり知られていないかもしれないが、PDFドキュメントを読むあなたのエクスペリエンスを大幅に向上させるような機能が搭載されているのである。本記事では、自動スクロールやスナップショットツールの利用、音声読み上げ機能を始めとするこういった機能を10個を紹介している。これらの中には、あなたの気に入るものもあるはずである。
PDFドキュメントは、ウェブ上のあらゆるところで利用されているため、ほぼ毎日目にするという人も多いはずである。そして、ウェブ上で公開されているPDFドキュメントを読むには、あなたの使用しているウェブブラウザのAdobe Readerプラグインを介してオープンするか、Adobe Readerプログラム自体からオープンするかのいずれかの方法をとることになる。いずれの場合でも、PDFファイルをオープンした後はすぐにその内容を読み始めることだろう。それはそれで結構なことであるものの、Adobe Readerには、PDFドキュメントを読むというエクスペリエンスをより容易かつ満足のいくものにする機能が数多く搭載されているのである。以下に、Adobe Reader 8あるいはAdobe Reader 9でドキュメントを読む際に利用できるこういった機能のうち、あまり知られていないと思われるものを10個紹介する。
＃1：単語の意味を調べる（英語版のみの機能）
あなたにはPDFドキュメントを読んでいて、知らない単語や、発音に自信の持てない単語に出くわしたという経験はないだろうか？そういった場合には、Dictionary.comでその単語を簡単に調べることができるのである。調べる方法は以下の通りである。
- 調べたい単語を右クリックし、［ Lookup "該当の単語"］を選択する。
- するとウェブブラウザが起動して、Dictionary.comのサイトに接続され、該当の単語の定義を含んだページが表示される。Dictionary.comに掲載されている各単語の定義には、その単語の発音が聴ける音声ファイルが含まれている。こういった発音を聴くには、スピーカーのアイコンをクリックするだけでよい。
ブラウザにFlash Playerがインストールされている場合、音声ファイルは該当プラグインによって再生される。一方、インストールされていない場合には、デフォルトのメディアプレーヤーによって再生される。
＃2：検索パネルを用いて詳細な検索を行う
あなたがPDFドキュメント内のテキストを検索する場合、検索したいテキストをツールバー上の検索ボックスに入力してEnterキーを押下するという方法を使っているかもしれない。単純な検索を行う際には、こういった検索ボックスを使用する方法で十分だろう。しかし、検索パネルを用いることで詳細な検索を行うこともできるのである。その方法は以下の通りである。
- ツールバー上の検索ボックスの右横にある下向きの矢印をクリックする。
- 表示されたドロップダウンメニューから［Readerの検索パネルを開く］を選択する。
- 表示された検索パネルの下部にある「高度な検索オプションを使用」をクリックする。
- これで、完全に一致する語のみを検索するのかや、大文字と小文字を区別して検索するのか、注釈も含めて検索するのかといった、さまざまな指定を行えるようになる。また、「検索する場所」を「現在の文書」だけでなく、「マイドキュメント」フォルダ内のすべてのPDFファイルに拡張することも可能になる。
