IntelとPCメーカーが2010年のネットブック向けアプリケーションストア開設に向けて準備を進める中で、彼らが重視しているのはスピードだ。
Intelの開発者ネットワーク担当ディレクターであるScott Apeland氏は米国時間12月2日、米CNETに対して、「現在、多くの開発者がストア開設に向けてアプリケーションを開発し、それらを完成させようとしている」と述べた。「今日でも、実際にアプリケーションを提出して審査を受け、われわれが2010年にストアをオープンするときに、アプリケーションを公開する最初の開発者の1人になることができる」(Apeland氏)
スピードはどれくらいなのだろうか。「このプログラム全体が極めて高速に動いている。われわれは今、必死にストア開設の準備に取り組んでいる」とApeland氏は述べた。
Apeland氏によれば、将来的にはストア自体がネットブックにプレインストールされるようになるという。「われわれは現在、これを完成させてシステムにプレインストールすべく、OEMパートナー(PCメーカー)と協力して作業を進めている。従って、そうしたシステムを購入したユーザーはアプリケーションストアを起動するだけで、利用可能なアプリケーションのカタログにアクセスし、その場で購入することができる」とApeland氏は述べた。
Intelの「Atom」プロセッサ搭載ネットブックの大手サプライヤーには、Hewlett-Packard(HP)やDell、Acer、ASUSなどがある。これらの企業は全て、12月中にローンチ予定のIntelの新しい「Pine Trail」Atom技術をベースとする次期ネットブックの準備を進めている。ネットブック市場は活況を呈している。Intelが2日に述べたところによると、2009年末までに5000万台以上のネットブックが販売される見込みだという。
大半のアプリケーションは「Linux」OS( Intel版は「Moblin」と呼ばれる)向けに開発される見通しだが、Apeland氏は同プログラムのターゲットは広範だと主張する。
「『Atom Developer Program』は1つのOSに偏ったりはしない。そして、同プログラムの根本的な目的は、複数のOSを対象とする開発を促進することである」とApeland氏は述べた。「今はWindowsとMoblinが対象だが、われわれは『Adobe AIR』や『Microsoft Silverlight』を含むさまざまなランタイム環境にサポートを拡大する予定だ」(Apeland氏)
Apeland氏によれば、Intelのソフトウェア開発ネットワーク全体では1カ月あたり70万〜100万人のユーザーと、Intelのソフトウェアパートナープログラムのメンバーである2万社の独立系ソフトウェアベンダー(ISV)がいるという。Apeland氏は、これらの開発者のうち何人がAtomベースのネットブックに特化した開発を行っているのか断言することはできなかったが、「Intelが(ソフトウェア開発キット(SDK))やツールを公開する前から、何万人ものユーザーが同社のサイトにアクセスし、(そして)何千人もが実際に加入した」ということは認めた。
Apeland氏によれば、Appleのアプリケーションストアと同じように、開発者は販売したアプリケーションの売上高から70%を受け取るようになるという。 「残り(の30%)は、運営コストや関連するパートナーコストに充てられる」(Apeland氏)。Intelは2日、Atomプロセッサベースのネットブックを対象とするSDKのベータ版を発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ