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サービスレベルの高い運用を社内外のクラウドで実現する仮想化

ZDNet Japan AD Special 原稿:富永康信(ロビンソン)

2009-12-15 10:49

もはや仮想化はいつ・どのような形で使うかの段階

 11月26日に開催した、朝日インタラクティブ主催のイベント「仮想化技術×プライベートクラウドの新たな可能性 --IT部門変革の刻-- プライベートクラウドで業務改革」の2番目のセッションでは、「進化する仮想化技術。VMware + Intelで実現するクラウドの今と今後」と題し、ヴイエムウェアのOEMアライアンスマーケティングマネージャである斉藤竜太氏と、インテルのマーケティング本部でエンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング統括部長を務める徳永貴士氏が登壇した。

 今回、メインで講演を受け持つ斉藤氏は、同社のVMware Infrastructureが世界で15万社以上、日本でも5000社以上が業種を問わず導入している実績を示し、「仮想化は使うか使わないかというよりも、いつどのような形で使うかというフェーズに変わってきた」と強調する。

仮想化導入企業はクラウドコンピューティングを実践

ヴイエムウェア
OEMアライアンスマーケティングマネージャ
斉藤竜太氏

 改めて、仮想化とは何かとの定義について、斉藤氏はハードウェアとそれに載るソフトウェアアプリケーションを分割して考えることで、新しいサーバ上でも既存のシステムを動かし続けられるレガシーマイグレーション(資産延命)や、ひとつの物理サーバに複数のソフトウェアを動かすサーバ統合を実現する技術と説明した。

 中でもサーバ統合は非常に重要な技術となる。例えば、76台のサーバを5台に統合したり、基幹システムを含む事務系サーバ約100台を統合できた事例や、運用コストが10分の1になったという事例が数多く生まれているという。

 「そのような仮想化導入企業を見ると、すでにクラウドコンピューティング的な運用方法をしているケースが多い」と分析する斉藤氏は、開発担当者からの新しい開発環境が必要というリクエストにはテンプレートで仮想マシンを作って提供し、部門担当者からの部門サーバを預かって欲しい、という要望にも物理サーバを回収して仮想サーバにコンバートして割り当てる、柔軟な運用が実現されていると明かす。

 “資産をいかに効率よく活用できるか”、“リクエストに対していかに早くサービスを提供できるか”、“いかにサービスを止めずに安心して利用できるか”という3つの期待に対し、最新のVMware vSphere 4は、コンピューティングをいかに効率的に使うかというサービス部分と、可用性やセキュリティ、拡張性などを実現するさまざまなコンポーネントから成り立っている仮想化基盤で貢献できるという。

最新のVMwareで力を発揮するインテル

 そこで、“資産をいかに効率よく活用できるか”において、ハードウェアの重要性に言及するため、斉藤氏は一旦マイクをインテルの徳永氏にバトンタッチ。

インテル
マーケティング本部
エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング統括部長
徳永貴士氏

 徳永氏は、「VMwareのソリューションをより有効に活かすためには、良いハードウェアも必要」と語り、まず日本国内のサーバの状況について説明した。1999年から2008年の10年間に国内のサーバ台数は2.3倍に増え、現在およそ300万台のサーバが稼働中で、その9割にx86アーキテクチャのCPUが使われているという。

 「これだけのサーバが稼働する上で効率化は最重要課題」と強調する徳永氏は、インテルの3つの開発方針である、高性能と低消費電力の両立、高い安定性と信頼性、そして仮想化に最適なアーキテクチャについて言及した。

 2009年4月に、インテルはXeon® プロセッサー 5500 番台を発表。特長は性能の大幅な向上で、ベンチマークテストでは4〜5年前の仮想化前のサーバと比べても10倍以上のパフォーマンスの向上が認められ、2008年の5400番台よりも約2倍高速化されているという。また、消費電力も2008年度比でピーク時12%、アイドル時では最大50%の省電力化が実現している。

 この性能向上によって、2005年当時にシングルコアのインテル® Xeon® プロセッサー搭載サーバ184台を、現在の5500番台に置き換えると9倍の性能で年間18%ものエネルギー削減が可能になり、あるいはサーバは21台に削減でき、90%のエネルギーコストを削減できる計算になるという。

 では、インテルによる仮想化でのポイントは何か。徳永氏はそれを2点挙げる。1点目はサーバ統合。高速CPUで確実にパフォーマンスは向上し、消費電力も削減できるため、大きなコストメリットが実現できる。2点目はライブマイグレーション。I/Oの強化、互換性のあるアーキテクチャによって、過去に投資した資産を仮想マシンで走らせ、自由に移動が可能になる。

 「そのためには、VMware vSphere 4のようなハードウェアに最適化された最新のソリューションとともに活用されることをお奨めする」と徳永氏は語り、再び演壇をヴイエムウェアの斉藤氏に譲った。

メモリの効率化も実現するVMware

 そこで斉藤氏は、ユーザーの考える、ハイパーバイザーの効率性はどのベンダーも一緒だ、という批判についても論破。サーバを統合する際のサイジングで最も重要なのはメモリの実装容量であり、1Gのメモリを必要とする仮想マシンが10台あり、メモリが10Gしか搭載されていなかったら統合率は10:1となると考えるのが一般的な仮想化の考え方だ。

 しかし、VMwareは高い統合率を支える技術(メモリオーバーコミット)によって、メモリを効率よく利用して統合率を上げることができるという。また、斉藤氏は、ディスクを効率的に利用する「シンプロビジョニング」も実装している点にも触れ「CPUだけなくメモリ、ディスクとサーバリソース全体の効率性に着目してほしい」と話す。

 また、サーバ統合した後に、ひとつの仮想マシンに負荷がかかってしまうこともある。その際にはVMware VMotion テクノロジーを応用して、負荷のかかっているサーバから負荷の軽いサーバへ自動的に負荷分散し、サーバのリソースを平準化する。

 「仮想マシンを移動させることで、複数の物理サーバ間で効率よくリソースを分け合うことが可能になる」と斉藤氏は強調する。

意外と知られていないStorage VMotion

 次に、“リクエストに対していかに早くサービスを提供できるか”について説明する斉藤氏は、「カプセル化とクローニングによる技術を応用し、新しいテンプレートを作ることで複数の仮想マシンを数十分で構築することが可能になる」と話す。従来、1ヶ月もかかっていた開発環境や検証環境などの作成がサーバ調達時間なしで実現するわけだ。

 そして、“いかにサービスを止めずに安心して利用できるか”について、斉藤氏は2つのポイントを説明した。1つはハードウェア計画停止の削減。もう1つは無計画停止時のための高可用性の確保だ。

 「VMware VMotionテクノロジーを活用し、稼働中の仮想マシンをプール内の他のサーバへサービス停止せずにオンライン移行できる。また、使用可能なリソースを仮想マシン間にインテリジェントに割り当てるVMware DRS(Distributed Resource Scheduler)使えば、自動的に負荷分散も実施できる」と同氏は解説する。

 さらに、仮想マシンを稼働させたままストレージ間で移動させるStorage VMotionによってサービスを停止させずに他のデータストアへデータを移動できることも意外と知られていないメリットだという。

 ダウンタイムについては仮想化の弱点のひとつだと考えられているが、VMwareではバックアップやデータリカバリ、HA(高可用性)、フォールトトレランス(耐障害性)などの技術も持ち、仮にハードウェアに障害が発生しても、仮想マシンが自動的にリスタートし、アクティブスタンバイのようなクラスタ構成のサービスを提供することができ、またひとつの仮想マシンがダウンしても他の仮想マシンが業務を引き継いでシステムを止めずに動かす技術によって、冗長化・可用性を確保できる。

キャパシティ拡張計画を可能にするCapacityIQ

 そして斉藤氏は、VMwareの特長的な製品について言及した。まず、「VMware vCenter CapacityIQ」は、現状分析と予測に基づいたキャパシティ拡張計画を可能にする製品。クラウド環境では仮想マシンの予測の難しさから利用者側は、高スペックなCPUやメモリを選択しがちだが、実際はリソースが使われていないことも多い。それをCapacityIQは使われていない仮想マシンを管理者側にレポートする機能や、今後のシステム増強のタイミングを予想。、管理者は、必要な時に必要なキャパシティを追加し、キャパシティ計画の展開によってリソース利用率と投資費用を最適化することができるという。

 また、「VMware vCenter Chargeback」は、仮想インフラのコストモデルを定義し、課金情報を算出する。固定、リソース割り当て単位、リソース使用量単位での課金やサービスレベルの違いによる課金単位の変更、課金レポートの作成とメールでのレポート提出を自動化する。リソースの無駄の排除や予算の最適化が実現できるというわけだ。

社内のVMware vSphereを社外クラウドでも活用する技術

 そして、今後のビジョンとして、斉藤氏はシステムをカプセル化しサービスレベルを管理する「vApp」を紹介した。Webサーバ、アプリケーションサーバ、DBサーバなど、複数の仮想マシンで構成されるシステムをまとめて管理するこのテクノロジーには、今後、セキュリティレベル、パフォーマンス、可用性などの情報をタグづけする技術が実装されるようになる。

 それにより、社内のVMware vSphereのインターナルクラウド環境でシステムをパッケージ化し、そこにサービスレベルとセキュリティレベルを定義した情報をカプセル化によってファイルとして提供できれば、サービスレベルも付随した情報を社外のエクスターナルクラウド環境に委託することが可能になるという。

 そして最後に、「今後は仮想マシン自身が持つ、ポータビリティの良さと運用管理技術とで、効率的でサービスレベルの高い運用を、社内外のクラウドで実現する時代になる。そのため、将来、社内外クラウドとの相互連携に備えるという意味でも、VMware vSphereを活用した社内システムの仮想化を推し進めてもらいたい。」と語り、斉藤氏は講演を終了した。

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