CA、第3世代の仮想化管理製品群を発表--「仮想化に特化した製品を提供できるのがCAの強み」

藤本京子(編集部) 2010年05月19日 11時31分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国ラスベガスにて開催中の「CA World 2010」にてCA Technologiesは、さまざまな新製品を発表している。5月17日に発表したクラウド管理のスイート製品「CA Cloud-Connected Management Suite」もそのひとつだが、クラウド化を進めるにあたって欠かせないのがサーバの仮想化だ。

 「企業は今、仮想化で受けるメリットと課題の中間にいる」と話すのは、CA Technologies 仮想化およびサービスオートメーションビジネス担当 コーポレートシニアバイスプレジデントのRoger Pilc氏だ。Pilc氏は仮想化のメリットについて、「コスト削減やエネルギー削減が見込めるほか、企業が迅速にサービスを提供できる環境を作り出す。また、バックアップやリカバリ、ビジネス継続性などの面においても効果が発揮でき、柔軟性のあるIT環境が手に入る」と説明する。その一方で、「多くの企業が仮想化を導入するものの、管理に手間がかかり複雑なため、途中であきらめてしまう」と説明、「仮想マシンの増加に伴って透明性が損なわれてしまうこともあり、仮想マシンの増加にITスタッフの数が追いついていない。また、パフォーマンスやセキュリティ、コンプライアンスを気にする企業も多い」と課題を述べる。

Pilc氏 CA Technologies 仮想化およびサービスオートメーションビジネス担当 コーポレートシニアバイスプレジデントのRoger Pilc氏

 こうした課題を解決するために、CA Technologiesでは仮想化管理の新たな製品群を発表した。それは、「CA Virtual Assurance」「CA Virtual Automation」「CA Virtual Configuration」の3製品だ。

 Virtual Assuranceは、仮想化されたインフラやアプリケーションを監視しパフォーマンスを向上させる製品だ。Virtual Automationは、仮想マシンの自動化機能や、ユーザーが簡単にオンラインで仮想マシンをオーダーできるようなセルフサービス機能を備えているほか、Amazonが提供するWebサービスの管理もできるようになっている。また、Virtual Configurationは、数の増加や移行などに伴って複雑化する仮想マシンの設定や状況の把握ができる製品となっている。

 「今回発表した新製品は、CAにとって第3世代の仮想化管理製品だ」とPilc氏は説明する。「2008年に発表した第1世代の製品は、物理サーバを管理する既存製品に手を加えたに過ぎなかったが、2009年には仮想サーバを管理することに特化した製品を最初から作り上げ、既存製品のアドオンとしてリリースした。今回発表した第3世代の製品は、仮想サーバを管理する単体の製品で、CAの既存ユーザーでなくても利用できる」(Pilc氏)

 CAの強みは、仮想環境に特化した製品を提供できることにあるとPilc氏は語る。「システム管理製品を提供する大手の競合は存在するが、こうした企業の製品は物理システムを管理する製品に手を加えたに過ぎない。しかし、物理マシンと仮想マシンは全く別物だ。仮想マシンは、物理マシンのようにサーバとアプリケーションが1対1で入っているわけではない。1つの箱ごとに管理する物理マシンの感覚では、仮想マシンを管理しきれないのだ」とPilc氏。

 一方で、仮想化管理に特化した製品を提供する小規模運営の企業は存在する。こうした企業の製品についてPilc氏は、「エンタープライズクラスの環境を管理しきれない。また、インテグレーションやセキュリティ、信頼性においてCAが勝っているのはもちろんのこと、さまざまなソリューションをそろえ持つCAの製品群には追いつけない」と述べ、仮想化管理の分野ではCAがリーダーであるとした。

 仮想化が進むIT業界についてPilc氏は、「10年に一度と言っていいほどの大きな波が来ている」と語る。企業での導入も加速しており、「CAの顧客は、約10%から25%程度のサーバを仮想化しているケースが多いが、ホテル運営会社のMGM Mirageは75%のサーバ仮想化を目指しているし、家具チェーン店のRooms To Goでは90%のサーバを仮想化している」といい、不況下でコスト削減が求められる中「仮想化はより浸透していく」とPilc氏は言う。

 今後CAでは、どのような仮想化製品を提供していくのだろうか。Pilc氏は、「現在CAで提供している製品は大企業向けの製品がほとんどだが、今後は中規模以下の企業に向けた製品も展開していく。また、仮想化がより進むと行き着く先はプライベートクラウドだ。クラウドは、仮想化管理と自動化、サービスマネジメントによって成り立つもの。つまりCAの今後の製品も、こうした分野によりフォーカスしたものとなる」と述べた。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
クラウドコンピューティング

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]