NECは10月21日、無停止型サーバ(フォールトトレラントサーバ)「Express5800/ftサーバ」において、マイクロソフトの仮想化基盤「Microsoft Hyper-V」に対応し、CPUやディスク容量を強化した新モデルを発売した。
Express5800/ftサーバは、CPU、メモリなど主要なハードウェアをすべて二重化し、ハードウェア障害によるシステム停止のリスクを低減した高可用性サーバ。新製品は、従来より対応していたヴイエムウェアの仮想化基板「VMware vSphere 4」に加え、同シリーズとして初めてHyper-Vに対応した。
昨今、仮想化基盤を用いて、複数のシステムを同一サーバ上に集約するサーバ統合が普及している。サーバ統合は、ITコストの削減が見込める一方で、1つのサーバの障害が複数のシステムに影響を与えるリスクがあり、この問題を解決する手段として無停止型サーバが注目されているという。今回のHyper-Vのサポートは、こうしたユーザーニーズに応えるためのものとしている。
新製品は、OSとして「Microsoft Windows Server 2008 R2 Enterprise」を採用。同OSに搭載されている仮想化基盤である「Hyper-V 2.0」に対応する。仮想化基盤上で動作するゲストOS用ライセンスがあらかじめ4ライセンス添付されているため、中堅中小企業など、初期投資を抑えスモールスタートでサーバ統合を行いたい企業に最適という。また、CPUとしてインテルの最新Xeonプロセッサ「X5670」もしくは「E5504」を搭載可能。処理性能を従来モデル(Express5800/R320a-M4)比で約1.4倍に向上しているという。
価格は、ミッドレンジモデルの「Express5800/R320b-M4」(Xeon X5670搭載、最大メモリ容量96Gバイト)が226万円より。エントリモデルの「Express5800/R320a-E4」(Xeon E5504搭載、最大メモリ容量48Gバイト)が148万円より。