#3:そのクラウド上で、既存のアプリケーションが修正なしに実行できるかどうかを判定する
ほとんどのユーザーは、現在使用している業務アプリケーションや専用アプリケーション(それが電子メール用であるか、トレーニング用であるか、セールスデモ用であるかに関係なく)に慣れ親しんでいるはずである。こういったアプリケーションを修正することなく実行できるクラウドがあれば、あなたの会社全体にすぐさま価値がもたらされるはずだ。ご承知の通り業務ユーザーは、クラウド上でアプリケーションを稼働させるからと言って、新規アプリケーションの開発や、既存アプリケーションの修正に時間をかけさせてはくれないのである。時は金なりであり、業務ユーザーもIT部門も、無駄にする時間など持ち合わせていないというわけだ。このため、該当クラウドの使いやすさを判定するうえで、既存のアプリケーションを一切修正することなくクラウド上で実行できるという観点は、重要なものとなるのである。
#4:そのクラウドの運用コストがビジネス価値に見合っているかどうかを検証する
クラウドサービスの場合、事前の設備投資は不要になるものの、使用量に基づいた価格モデルによって、後で大きな驚きが待ち構えているということもあり得る。クラウドのコストがビジネス価値に見合っていることを保証するために、ユーザー当たりの価値を算出できるようなサービスがプロバイダーから提供されているかどうかをチェックするのがよいだろう。また、ユーザーのレベルに応じて異なった価格体系が適用されるかどうかもチェックするのがよいだろう。これにより、社内のライトユーザーとヘビーユーザーに同一料金が適用されるという事態を避けることができるはずだ。さらに、予算を超過してしまうことのないよう、使用可能な最大容量を従業員単位や部門単位で設定できるかどうかについてもチェックしておくのがよいだろう。加えて、使用していないリソースを自動的に一時待避させることで、クラウド上のリソースの肥大化を抑えるとともに、無駄なコスト増を避けることができるかどうかも確認しておくべきだろう。
#5:迅速なサポートを期待できるかどうかについては念入りに確認しておく
クラウドコンピューティングのような新たなテクノロジの導入成否は、あなたのニーズに迅速に応えてくれるサポート体制が整っているかどうかで決まることもしばしばである。クラウドサービスについて問い合わせを行いたい場合に、クラウドプロバイダーに直接電話できるのか、あるいはオンラインフォームや電子メールを用いる必要があるのかを調べておくべきである。また、問い合わせを行った場合、サポートチームの対応が数時間以内に行われるのか、1日以上待たされるのかという点も確認しておくべきである。
手順を踏むことの意義
上記のような手順を踏んだうえで、あなたのユーザーに合ったクラウドソリューションを決定することにより、ビジネスにおけるアジリティの向上や、コストの削減、主要な事業活動の加速化を実現するうえでの十分な準備が整ったことになるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。