IBMがグローバルで提供するマネージドクラウドサービス「IBM SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」は10月6日から世界5拠点のデータセンターから利用できるようになった。日本IBMが10月12日に発表した。
SCE+はこれまで独エーニンゲンと米ラーレイの2拠点から提供されていた。これに日本の幕張、米ボールダー、ブラジルのオルトランジアの3拠点が加わった。
5拠点となったことで、例えば、新規事業を日本のデータセンターで立ち上げ、ビジネスの成長にあわせてグローバル拠点に順次展開するといったことができる。SCE+では、世界のどのデータセンターからも同じようなサービスを同じ条件で利用でき、ユーザー企業は日本で契約することで、サービスの利用拠点を豊富な選択肢から選べるとメリットを強調する。
SCE+を提供する拠点として幕張のデータセンターを利用できるようになることで、データを物理的に海外に持ち出したくないユーザー企業でもSCE+を利用しやすくなる。今後、増加が見込まれる、既存システムとクラウドシステムを連携させるハイブリッドクラウドを構築する場合でも、国内でSCE+上でシステムの開発と運用保守を展開できるという。
SCE+は、単にIaaSを提供するだけでなく、WindowsとLinuxに加えてAIXといったプラットフォームも使える。サービス内容と品質から選択できる4つのサービスレベル管理(SLA)、仮想マシン(VM)単位でOSレイヤまでをカバーする運用サービスも提供される。一般的なIaaSでは提供されない本番環境をサポートする機能を有すると優位性を強調する。