政府の監視問題は、メディアの間で繰り返し登場するテーマになっているようだ。2週間ほど前、英紙Guardianの編集者が、機密情報が含まれていたコンピュータを英政府捜査官によって破壊された件について明らかにしたばかりだが、今回は独誌Der Spiegelが、米国家安全保障局(NSA)が中東の放送局Al Jazeeraの「内部的な通信」にアクセスしていたことを新たに報じている。
NSAの元契約職員であるEdward Snowden氏が提供し、Der Spiegelが確認したと報じられている文書によると、Al Jazeeraがテロ組織アルカイダについて詳しく報道していることをきっかけに、NSAはAl Jazeeraの内部通信システムをハッキングしたという。また、NSAはロシアの航空会社Aeroflotの航空券予約サービスにも侵入したとされている。
Der Spiegelの記事によると、2006年3月23日付けの文書には、NSAが「かなりの成功率」でAl Jazeeraの通信にアクセスし、内容を読み取ることができたと記されているという。NSAは、Al Jazeeraによって保護されていた「興味深い対象者」の通信にアクセスし、内容を読み取ることができたとも伝えられている。Al Jazeeraの職員やジャーナリストも監視されていたかどうかはまだ分かっていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。