ラスベガス発--仮想化や新しいセキュリティパイプライン、モバイルアプリ開発におけるグラフィックスを多用する高負荷処理に取り組むといった約束は、Amazon Web Services(AWS)に関して今週のイベントで明らかにされる内容のほんの手始めでしかなかったようだ。
Amazonの最高技術責任者(CTO)Werner Vogels博士は米国時間11月14日朝、開催中の「AWS re:Invent 2013」イベントにおいて、「Amazon RDS for PostgreSQL」という次の一手を発表した。
即日リリースされたこのサービスについてVogels博士は、最大3テラバイトで3万IOPSまでのプロビジョニングに対応し、管理された配備が可能な「驚くべきデータベース」だと表現した。また、追加機能には自動バックアップやPoint-in-Time Recovery(PITR)、PostGIS地理空間データベースサポートなども含まれている。
AWSは同社のリレーショナルデータベースサービス(Amazon RDS)を、2011年には「Oracle Database」向けに、そして2012年には「Windows SQL Server」向けにアップグレードしている。
13日に登壇した同社のAWS担当シニアバイスプレジデントAndy Jassy氏の後を受けたVogels博士は、Amazon RDS for PostgreSQLを紹介するなかで、AWSには2013年11月14日時点で少なくとも243のアップデートが適用されていると繰り返した。
Vogels博士のポイントは、この数値だけを見ても「保守的な」、そして「古風な」競合製品とは違っているというものだ。こういった主張は、ラスベガスで今週開催されているこの開発者向けサミットを通じて同社が伝えようとしているものであり、どんどんと辛らつな表現になってきている。
Vogels博士はAWSに追加された最新サービスに話を戻し、コンシューマーからのフィードバックや要求のおかげで「これが追加されるのはほとんど分かりきったことだった」と明言した。
AWS開発チームは14日、ブログへの投稿でこの話題を引き継ぎ、「PostgreSQLは、多くの企業開発者や新興企業が最も好むオープンソースのリレーショナルデータベースとなっており、業界をリードする地理空間アプリやモバイルアプリの原動力となっている」と述べた。
また同チームは14日、12のインスタンスが追加されるとともに、あらゆる属性のクエリデータにグローバルセカンダリインデックスが追加される予定になっていると発表し、ゲームや広告テクノロジ、モバイル向けアプリの開発がよりシンプルなものになると約束した。
さらに、AWSにC3という新しいインスタンスタイプが追加された。これはAmazonによると、Intelの「Ivy Bridge」世代の「E5-2680」プロセッサ(2.8GHz駆動)とSSDをベースにしたプラットフォームであり、「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)における最高のプロセッサパフォーマンスを実現するものだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。