2015年はIT予算が増加へ、対象はクラウド--米調査

Erin Carson (TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-29 14:46

 Spiceworksがテクノロジの導入傾向についてまとめた年次報告書「The State of IT」によると、IT業界は安定の兆しを見せているという。

 SpiceworksのコンテンツマーケティングマネージャーであるPeter Tsai氏によると、The State of ITの調査結果は、プロフェッショナル向けネットワーキングサイトであるSpiceworksの約500万人のユーザーから抽出した、1100名のITプロフェッショナルの回答を基にまとめられたという。

 米国内外の回答者の約60%は、1年以内に自分の勤務先企業で追加のIT職員を雇う予定はないと答えた。人員削減の予定があると答えた回答者はわずか4%だった。つまり、調査対象企業の大多数は現状を維持するか、職員を追加するかのいずれかだ。

figure_2

 Tsai氏は、「これは概して好ましいことだとわれわれは考えている」と述べた。さらに、調査対象企業の大半は小規模な組織なので、その多くは従業員を新たに雇う予算を持ち合わせていない、と説明した。

 これらの企業は必ずしも新たに職員を雇うわけではないものの、(42%は)IT予算を増額する予定だと回答している。Tsai氏によれば、多くの企業で、予算の増額分はクラウドサービスの継続的な導入に割り当てられる可能性が高いという。

figure_1

 全体的に見ると、2015年のIT予算増額に関して楽観的な雰囲気が見られるとTsai氏は述べた。同氏は、2014年の世界IT支出は前年比3.1%増の3.8兆ドルに達するとしたGartnerの予測と、IT業界は2020年まで成長を維持すると予測した米労働統計局のデータなどの外部のデータをいくつか引用している。

 Tsai氏が重要視したほかのトレンドとしては、企業の規模と従業員1人当たりのITサポートコストの間の反比例関係と、おそらくアーリーアダプションの傾向やプライバシーに対する懸念の低さが理由で、北米のIT予算が欧州や中東、アフリカに比べて若干多いことなどが挙げられる。

figure_3

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  2. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

  3. 運用管理

    IT管理者ほど見落としがちな「Chrome」設定--ニーズに沿った更新制御も可能に

  4. セキュリティ

    シャドーITも見逃さない!複雑化する企業資産をさまざまな脅威から守る新たなアプローチ「EASM」とは

  5. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]