Appleは、同社モバイルOSの最新アップデート「iOS 8.1」をリリースした。米国時間10月16日に開催された「iPad」と「Mac」のイベントで発表されたiOS 8.1では、Appleのソフトウェアを統括するCraig Federighi氏が述べていたように「愛されているカメラロール」が復活しているとともに、「iCloud Photo Library」が新たに提供されている。米国では「Apple Pay」のサポートも追加されている。Apple Payは、Appleの最新端末を所有するユーザーが、端末の「Touch ID」に指をタッチすることによって店舗およびオンラインで商品を購入することのできる新しいサービスである。また、今回のアップデートにより、「iPhone」ユーザーはiPadやMacからのテキストメッセージを送受信できるようになる。
同OSアップデートは、米国太平洋時間10月20日の午前10時ごろにダウンロード提供が開始された。
「iOS 7」ほどの大幅な刷新ではないものの、iOS 8においても、見た目よりも機能を重視した一連の新機能が提供されている。「iOS」の通知システムにおけるかなり以前からの問題に対処する新しいソフトウェア以外に、iOS 8には、Appleのデスクトップソフトウェアである「OS X」、「iCloud」、ネイティブなSMSクライアントである「Messages」との連携機能も搭載されている。
「iCloud Photo Library」は、iOS 8.1においてパブリックベータ版として提供され、ユーザーのiCloudストレージを利用する。同機能によって、ユーザーは自分が所有するいずれの端末(スマートフォン、タブレット、またはコンピュータ)からでも写真や動画を編集でき、その変更はすべての端末上に瞬時に反映される。最初の5Gバイトは無料で利用できるが、さらに多くのストレージを使いたい場合は有料となる。利用料金は、20Gバイトが月額99セント、200Gバイトが月額3.99ドルで、さらに大容量のプランも用意されており、最大容量は1テラバイトだ。
Appleは、9月にスマートフォン「iPhone 6」および「iPhone 6 Plus」を発表した際に、新しいモバイル決済システム「Apple Pay」も発表した。Apple Payでは、自分のiPhoneを決済端末にかざしてから、iPhoneの指紋センサをタッチするだけで商品を購入できる。iPhoneも決済端末も、決済の認証情報を格納する近距離無線通信(NFC)チップを搭載している必要がある。そのためApple Payは店舗内でのサービスで、新しいiPhone 6とiPhone 6 Plus、2015年にリリースされる予定の「Apple Watch」のみに利用が限定される。
ただしApple Payには、NFCチップを必要としないがAppleの「Touch ID」が必要な別のコンポーネントがある。ユーザーは今後、iPhoneの指紋センサを1回タッチするだけでアイテム購入の決済がアプリ内でできるようになり、毎回クレジットカードや住所の情報を入力する時間と手間が省ける。
先週のイベントでiOS 8.1を披露する、Appleでソフトウェアを統括するCraig Federighi氏
提供:Screenshot by Nate Ralph/CNET
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。