グーグル、セキュリティテストツール「nogotofail」を公開--TLS/SSLの正しい実装を促進

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-11-06 09:30

 Googleは、よくある設定ミスや既知のバグによってHTTPS接続の安全性が損なわれることを防ぐためのセキュリティテストツールをリリースした。「nogotofail」という、2014年に入って「Mac」と「iOS」に影響を与えた「goto fail」バグにちなんで名付けられたらしい同ツールは、インターネットに接続された端末やアプリケーションが、既知のバグや設定ミスといった、TLS(Transport Layer Security)やSSL(Secure Socket Layer)の暗号化の問題にさらされていないことを確認するための手段を提供する。

 nogotofailのリリースに先立ち、TLS/SSLプロトコルには最近、複数の脆弱性が発見されていた。例えば、SSL 3.0で最近発見された「POODLE」や、OpenSSLの「Heartbleed」だ。どちらもサーバを深刻な攻撃にさらし、業界全体が大がかりな修正作業に追われた。

 nogotofailは、一般的なSSL証明書検証、HTTPSやTLS/SSLライブラリのバグ、クリアテキストの問題などをテストする。同ツールは、ルータ、「Linux」マシン、またはVPNサーバに導入でき、「Android」「Chrome OS」、iOS、Linux、「OS X」「Windows」に対応する。

 nogotofailは、開発者や管理者によるTLS/SSLの誤った使用に起因するほころびを縫い合わせることによって、HTTPS接続の安全性を確実に確保することを目的にしている。

 AndroidのセキュリティエンジニアであるChad Brubaker氏は米国時間11月4日付けのブログ投稿で、「われわれはしばらく前からこのツールを使用しており、多く開発者と連携してそのアプリのセキュリティを改善してきた。TLS/SSLの使用ができるだけ早く進歩することを望んでいる」と述べた。

 他の開発者らが自分のアプリケーションをテストして新しい機能に貢献してくれるよう、同チームはnogotofailのコードをGitHub上にオープンソースプロジェクトとしてリリースした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]