米国家安全保障局、データトラフィックプログラムをオープンソースとして公開

Steven J. Vaughan-Nichols (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-11-26 10:43

 諜報機関の米国家安全保障局(NSA)とコードをオープンに開示するオープンソースソフトウェアという組み合わせは相反するものに見えるかもしれない。だがそれは固定観念にすぎない。

 NSAは米国時間11月25日、非営利のオープンソース団体Apache Software Foundation(ASF)と手を組み、「Niagarafiles(Nifi)」というソフトウェアのコードを公開することを発表した。NSAはNifiを、「データのフォーマットとプロトコルが異なる場合でも、複数のコンピュータネットワーク間でデータのフローを自動化する」と説明している。

 Nifiがどのようなものなのかの詳細は公開されておらず、ASFがこれからNifiのコード公開の場となるサイトを立ち上げることになる。

 Nifiのリード開発者、Joseph L. Witt氏は声明で、ソフトウェアは「データフローの優先順位を効率よく決定し、重要な情報を識別、伝送するにあたっての遅延を押さえる」と説明している。

 「技術をラボから市場に持ち出すためにオープンソースとしてリリースする。最先端の技術をより多くの人が利用できるようにすることで、米国経済の活性化につなげたい」と続けている。

 NSAはこれまでにもオープンソースプロジェクトと近い関係にあった。セキュリティを強化したLinux「SELinux(Security-Enhanced Linux)」は、「Red Hat Enterprise Linux」「SUSE Linux Enterprise Server」「Debian Linux」など数あるエンタープライズ向けLinuxディストリビューションの中で最高級のセキュリティを誇るディストリビューションとして利用されているが、NSAのプロジェクトとしてスタートしたものだ。

 最近では、NoSQLデータベース「Accumulo」もある。AccumuloもASFのプロジェクトとして運用されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    マンガで解説!情シスが悩む「Microsoft 365/Copilot」の有効活用に役立つ支援策

  2. 運用管理

    データベース管理の課題を一挙に解決!効率化と柔軟性を両立する新しいアプローチとは

  3. セキュリティ

    セキュリティに対する意識や対策状況の違いが浮き彫り--日米豪における情報セキュリティの実態を調査

  4. セキュリティ

    もはや安全ではないVPN--最新動向に見る「中小企業がランサムウェア被害に遭いやすい」理由

  5. ビジネスアプリケーション

    AIエージェントの課題に対応、生成AIの活用を推進するための5つのデータガバナンス戦略

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]