ガートナー ジャパンは2月18日、日本におけるアプリケーション戦略について見解を示した。同社レポート「2015年の展望:日本におけるアプリケーション戦略-新たな発想でデジタルビジネスを加速せよ」の概要版としてリリースしたもので、それによると「新たな発想でデジタルビジネスを加速すべき」としている。
日本におけるアプリケーション戦略についての主な予測は以下の2点。
ERPを利用する大企業の30%が移行を試みる
同社の定期的なユーザー調査において、ERPへの不満として常にトップに挙げられるのが保守コストの高さ。特に大企業では、ユーザー数が多く、プロジェクトも大規模になる傾向があるため、ERPベンダーとそのパートナーに支払う保守コストが高額になる傾向が強い。
保守コストの増大という課題に直面し、現行ERPを継続利用するための予算の正当化が困難になった企業では、クラウドERPを含め、導入、保守コストが相対的に安価なベンダーやソリューションに乗り換える事例が見られるようになっている。
また、一部では現行ERPを使い続けながら、保守サービスのみ第三者ベンダーに切り替える企業もあり、こうした先行企業に追随する動きが拡大する可能性もある。
基幹系開発プロジェクトの40%で自動化が進む
2014年のガートナーの調査において、プログラム自動生成ツールへの関心は全体として高いとは言えないものの、従業員数1000人以上の大企業では、今後の利用を検討する企業の割合が30%近くに上ることが分かった。
アプリケーションの規模が増大化、複雑化していく中で、アプリケーション開発の品質とスピードの双方を上げる必要性が高まるとともに、大企業を中心にプログラム自動生成ツールが今後も関心を集め、採用に至るケースが増えていくものと予想される。