Googleが、「Android Wear」アプリをAppleの「iPhone」と「iPad」に対応させることを検討していると報じられている。
Android Wearは、「Android」搭載スマートウォッチとAndroid搭載スマートフォンが連携するように、両者をペアリングする機能をもつアプリ。Android同士のペアリングにしか対応しないため、iPhoneを使用するユーザーは「Moto 360」やサムスンの「GALAXY Gear」などのAndroid搭載スマートウォッチを自分のスマートフォンと連携させることはできない。
フランスのウェブサイト01netに掲載された現地時間3月3日付けの記事によると、この制約がまもなく過去のものになる可能性があるという。記事には、GoogleがAppleのiOS搭載スマートフォンとAndroid搭載スマートウォッチを連携させるiOSアプリをApp Storeに提出しようと準備中だと書かれている。このアプリは、Googleが5月28〜29日に開催する開発者会議Google I/Oで発表されるか、必要に応じてもっと早く発表される可能性がある。
報道が正しければ、Android WearのiOS対応は、GoogleとAppleの両社にメリットをもたらす可能性がある。Android Wearの使用をAndroid搭載スマートフォンのみに限定することによって、Googleは多くのユーザーを逃している。
一方のAppleもiPhoneの販売増加に期待できる。同社は4月に「Apple Watch」を提供開始する予定だが、最低でも349ドルする。多様なAndroidスマートウォッチがはるかに安く販売されるなか、スマートウォッチを買うすべての消費者がApple Watchに群がるとは限らない。すると、ここでもやはり、他社のウォッチがAndroid搭載スマートフォンにしか対応していないという問題にぶつかる。
Appleは既にiOS向けの「Google Maps」や「Google Chrome」など、複数のGoogle製アプリを承認している。Android Wearアプリは、両社それぞれの端末の間の互換性に新たな世界を切り開くものであるため、これまでのアプリとは性格が異なるのは事実だ。しかしAppleとGoogleの両社が、メリットのある動きとみなせば、実現を妨げる理由はない。
本件についてAppleとGoogleに問い合わせたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。