ハイブリッドクラウドを検討している企業は10社のうち9社にのぼっており、DevOpsとソフトウェア定義ネットワーク(SDN)はクラウドサービスを成功に導くうえで最高のアプローチだと考えられている。
提供:HubSpot
これはF5 Networksが同社の顧客に対して最近実施した調査で見出された所見の1つだ。この調査では、3002人にのぼるIT幹部とマネージャーから回答を得ている。調査レポートを作成したLori MacVittie氏とCindy Borovick氏によると、アプリケーション配備に影響を与えるトレンドは数多くあるが、それらはすべて関連し合っているという。
MacVittie氏は、今回の調査結果の発表にあわせて公開されたウェブキャストで「あらゆるトレンドは他のトレンドに影響を与えている」と述べるとともに、「モバイルアプリがクラウドを普及させ、クラウドがDevOpsを普及させる。またこれはセキュリティに対するニーズの高まりを引き起こし、といった具合にすべてが関連し合っている」と述べている。また、「ハイブリッドクラウドが新たな標準となり、サービスとともに互いに支え合いながら普及していく。そして、グローバルなレベルでのサービスのロードバランシングや、IDフェデレーション、DNSといったものも影響し合いながら進歩していく。これらが実際に違いをもたらし、管理の質を向上させていく」とも述べている。
この調査では、クラウドの実装とDevOpsの関連を洗い出し、興味深いつながりを導き出している。MacVittie氏とBorovick氏は「DevOpsまわりのクラウドの話題は、しばしばパブリッククラウドに軸足が置かれているものの、調査回答者らはDevOpsとプライベートクラウドを強く関連付けているようだ」と述べるとともに、「回答者の43%はプライベートクラウドが戦略的に重要だと考えており、23%はDevOpsも重要だと考えており、その倍近く(44%)がSDNも同様に重要だと考えている。これは企業が自社のプライベートクラウド内でアプリケーションの開発や配備を行うようになった結果、業務要求を満足させるうえで必要となるアジャイルなIT環境は、DevOpsのプラクティスとSDNの実装によって実現できると考えるに至っている現状を表しているようだ」と述べている。
MacVittie氏とBorovick氏によると、この調査ではSDNとDevOpsの双方が「運用の効率化を推進するためのIT部門の重要な武器」だとの結果も出ているという。詰まるところ、回答者の37%はSDNが2〜5年のうちに社内で「戦略上重要になる」と答えている。しかし、現時点でSDNを採用していると答えた回答者はわずか3%にとどまっている。SDNは既存のシステムに対して大きな影響を与えるため、その採用には時間がかかるのかもしれない。